はまねこ&チー MGぐるぐる日記

2歳目前に小児MGを発症した娘と4歳から吃音の息子、その家族の日々です

小児MGと集団生活 〜チーの幼稚園、入園準備〜

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△チーの幼稚園で周りに配るために作ったプリント。病気の説明と、医療従事者の方への禁忌薬の説明、保護者の方々へのメッセージが入っています。同じ病気の方で、名前や投薬量、写真を変更して欲しい方はコメント欄にご連絡くださいね^_^。


早いもので、チーも小児MGを発症して早1年半。来春、幼稚園に入る事になりました^_^。上の2人が通った近所の気心知れた幼稚園ですし、病気を理由に断られる心配はしていませんでしたが、入園するにあたっては幾つかクリアしておく問題があります。

 
感染症などを予防するために1年見送る手もありましたが、チーの場合はこれまでニイニと幼稚園に行く用事もあったので、早く自分も行きたくて行きたくて…とにかく張り切っていたので、3年行かせてあげられたらなーと。
 
さて。自分が幼稚園の教諭だったとして、難病の子供を受け入れる際に何が必要かをまず考えます。預かっている間に何か起きたら…そりゃ不安ですよねー^_^;!

なので、預かってもらう以上、こちらは出来る限りその不安感を取り除く工夫をしなくてはなりません。やはり、1番気になるのはもしもの時(事故や怪我、歯が折れた時など…)の対処法ですよね。
 
あとは、ステロイド治療に伴う免疫力の低下(感染症のリスク)があげられます。それについては、基本的な事になるのですが、手洗い・うがいの徹底、感染症の流行の情報開示などがあげられるので、園にはそちらについての協力をお願いする事になります。
 
また、万が一に備えての対処について昨日主治医と相談させていただきました。禁忌薬のリストにはずらーっと薬の名前が並びます。それをいきなり見せられて「よろしくお願いします」と言われたら、開業医の先生や歯科医の先生に「うちでは診れません」と怯まれても無理はありません。

現に歯科医で「大学病院に行って下さい」と断られたMG患者のお子さんもいらっしゃいます…>_<。

主治医の先生は「もし僕が開業医の先生だったら…」と、とても親身になって考えて下さいました。曰く、1番気になるであろう事は、自分がした治療が本来のMGの病気を進行、または再発を促してしまった場合の責任の所在でしょうね、と。

確かに…禁忌薬の一覧を見ると、筋肉の弛緩を促す麻酔薬など全て禁忌になっているので、実際に事故にあったりした時に怪我の治療が遅れてしまうのも怖いですよね。なので、禁忌は禁忌として理解をしてもらうと同時に、必要な際に躊躇わず治療を進めてもらう為にはどうしたら良いかを考えました。

結論として、禁忌薬の一覧と同時に、主治医の先生が治療に当たってのバックアップをしてくださる事になりました。具体的には、幼稚園のかかりつけ医に何もない時に紹介状を出しておいてもらいます。そしてもしもの時には電話での相談に応じてもらう仕組みです。お医者さん同士の連携をして頂けるのはとても心強いですねー^_^!理解のある対応に感謝、感謝です。
 
今回、同じ病気のお子さんで幼稚園から受け入れを断られた方もいらっしゃったので、それから色々ぐるぐる考えていました。

マイノリティな病気の子供たちも、病気やその症状によっては周囲の理解で集団生活を送ることができると思います。それは当たり前のようでいて、双方の歩み寄りと少しの工夫はどうしても必要になるでしょう。でも、お互いが相手の立場に立って、どんな不安があるか、解消の糸口はどこかにあるか、一つ一つすり合わせていけば大丈夫なはずです…よね^_^。

園側は、大変そうだなーと預かるのを断ってしまう前に「これこれ、こういう理由でお預かりすることに不安を感じます。その問題をクリアする手立てはありますか?」と一考していただきたい。また、患児側は断られた…とショックを受けるだけでなく、預け先の不安を取り除く工夫をして、あくまで病気の子供の幸せのための集団生活になったらいいな、と思います。

今回のチーの色々が、これからの誰かのヒントになれば幸いです。そして、何より再発なしで幼稚園生活を楽しめますように^_^!
 
 

茶々丸との暮らし

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△この狭ーいカゴがお気に入り。狭ければ狭い程燃えるのが猫さんです☆

 

縁あって我が家にやって来た茶々丸。3ヶ月が過ぎて、もう堂々としたもんです^_^。隠れた茶々丸ファンのために(笑?)久々に様子をレポートします。

 
昔実家で飼っていた猫は、田舎の一軒家だったので外にも自由に出ていて、そのうちの一匹は他所で別の名前を持っていた!という衝撃つき…(たまたま他所の御宅の軒先で我が家の猫を見かけ、声をかけようと思ったら、家の中から「ほら!チビ。さっきもご飯あげたでしょ?」と言われていた…>_<)。なので、マンションで飼う事に始めは抵抗がありました。あんなに自由な動物を狭いスペースで飼っても良いもんだろうか…と心配で。
 
でも結論から言いますと、それはそれとして好きに生きるのが猫さんなようです^_^。そりゃ野良に戻るのはシビアだとは思いますが、ここならここを楽しもうというか。狭い箱に入ったり、紙袋に突進したり…ドタンバタン!と毎日運動会ばりに走り回って遊んでいます^_^。
 
ただ、茶々丸は結石持ちだったようで、獣医通いが続きました。実家の猫たちは全く病気をしなかったので、獣医さんのレジで支払いにぶっ飛びましたT_T。野良さんを引き取ると言うのは、病気があるかどうかでかかる金額がかなり変わります。でもペットショップで血統書付きの猫さんなら10万円ほどしますので、その分で払ってると考えられなくもない…(無理やり…笑)。
 
そこで、色々調べてペット保険に入りました。一括で年払い(24000円ほど)して、7割が保険でカバーできる商品です。8000円払うところが2400円で済むので、何回か通えば元が取れます。それ程獣医さんの支払いって高いんですーT_T。
 
ただ、動物さんと暮らすのはそれらも含めて、まさに「病める時も健やかなる時も…」共に行かなくてはなりません(笑)。茶々丸のご飯は結石対策用のセレブなキャットフード☆!経費はかかってしまいますが、まぁしょうがないですね^_^。
 
それら諸々はありますが、猫と暮らすのはそんなに大変ではありませんよ。散歩もいらないですしね。新鮮なお水と餌を容器に入れて、トイレは何度かチェックして綺麗にしておく必要はありますが、そんなもんです。
 
壁のクロスに貼るシート、水や餌の容器、首輪、猫じゃらしなどは百均でも手に入ります^_^。なんと、ペットボトルに水を入れて逆さに固定し、容器に水が無くなったら自動で水が補給される水容器も百均にありました!
 
猫砂はトイレに流せるタイプにしてるし、トイレも自分で出来るのでペットシーツなどもいらないし、ゴミが増える事もありません。毛づくろいもペロペロ自分でやりますしね!
 
それに何より、家族に笑顔が増えました。子供達にとっても、自分より小さな動物と暮らして、ふと可愛い表情が見えたりするのは心が安らぐようです。私もイライラした時など、茶々丸のあくびを見ると思わず頬が緩みますし、リラックスし切った寝姿を見てると、のんびり行こう…と思えます^_^。
 
マンションで猫と暮らすのはそれ程大変ではない…というお話でした!
 

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まぶたがおかしいと思ったら… 〜小児MGかもしれません〜

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△台風の大風に爆笑のチーです^^;。

 

---記事下の方、病院についての記述を追記しました(2019.01)。---

 

チーはおかげさまで、再発しない記録を樹立しつつここまで来ています^^。夏の暑さを心配していましたが、それも乗り越えたので、次は冬の感染症の季節をどう乗り切るかですねー。マヌカハニー重曹うがいで頑張れるといいのですが…。

 

さて最近、あり難い事に、こちらのブログを「小児MG」で検索して訪れて下さる方がボチボチいらっしゃいます。チーに診断が降りた時、「重症筋無力症」という病名しか分からず、それこそ明日からどうなるか…先行きに大きな不安を感じていました。

 

私や家族にとって初めて聞く病名でしたし、重症筋無力症がまぶたの下垂から始まる事があるなんて…文字通り知る由もなかったのです。何よりどんな病気なのか理解するのが難しく、今は発症して1年半が経って、病気を受け入れながら日常を楽しんで生活していますが、あの頃の自分には想像出来ない未来かもしれません。

 

もし、お子さんのまぶたがおかしいなぁ…という初期段階で、小児MGの病名を保護者の方が頭の片隅に置く事が出来たら、初めに治療を始める病院をもっと慎重に選べると思います。2万人に1人と言われる難病なので、かかりつけの小児科医や近所の眼科ですぐに病名と症状が直結しなくても無理はないのです。

 

そして何だろう?と思っているうちに進行してしまうと、後から周りの人が後悔してしまいますよね。

 

そこで、まぶたがおかしいと思ったら…

 

・かゆがったり、痛がったりはしていない(本人は気にしていない)こと。

・眼科的な所見に異常が見られないこと。

 

であれば、もしかしたら小児MG(重症筋無力症)かもしれません。MGであれば、まぶたを上げようとする筋肉の命令に自己の抗体が邪魔して、上手く力が入らないのです。MGの症状としての斜視も原因は同じです。通常は下垂から斜視に行きますが、斜視から始まる事もないとは言えません。

 

もし、小児MGかもしれないなぁ…と思ったら、近所のかかりつけ医では見つけてもらえないかもしれません。こちらのブログにコメントいただければ、患者の会で知っている病院があれば、お知らせ出来る情報もあるかもしれません。今日、明日!と慌てて診断名が下りるより、病名がついた後の治療の方が大切です。どうか、頭の片隅にこちらのブログを思い出して下さいね。

 

また、初めのステロイド治療に関して入院する場合もあるので(チーも初めは二ヶ月、再発では一ヶ月入院しました)、小児科がしっかりしている所、出来たらホームページか電話で「小児神経科の先生はいらっしゃいますか?」と質問出来ると安心ですね。

 

小児MGで受診する科は「小児神経科」が望ましいです。判断の基準として「小児神経学会」に参加している病院の方がいいので、ざっとですが調べてみました。もしMGじゃなかったとしても、診断名が降りたら、そこからお子さんの症状がどの科での受診が合っているかの紹介をもらえると思います。

専門医一覧:一般社団法人 日本小児神経学会

こちらが小児神経専門医の一覧です。

 

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△こちらが発症当時のチーの写真。自分では開いているつもりでも、これ以上まぶたが開きません…>_<。日中変動があるのも特徴のひとつで、朝や寝起きの方が調子よく、夕方に落ちて来る事が多いです。

 

たかがまぶた、されどまぶた…。おかしいなーと思ったらお気軽にご相談下さい。初期治療、後悔しない病院選びが出来ますように…何の営利も関係しない患者の親として(笑)応援しています。

 

追伸/先日まぶたのギリギリを蚊に刺されたので、比較のために写真を載せます。「腫れている」とはこういう状態で、めんぼうなども何処かに芯(腫れの中心)があるはずです。それが無く、ダラんと下がってしまっているのがMGの特徴です。

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ママが斜めに繋がること

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△猫と暮らすと細かい事を気にするのがバカバカしくなる…^^。茶々丸は気楽に生きる達人です。

 

私が3人を出産した助産院で月に一度、そこで出産されて1歳前後を迎えたママたちを対象に、ママとスタッフが座談会をする機会があります。

 

1歳前後の可愛い赤ちゃんに囲まれてのそこでの話は、いつも色んな事を考えるきっかけになります。初めての赤ちゃんを迎えたママにとっての1歳前後は、離乳食に断乳にもう歩けるかどうか…などの「はてな?」の連続で、育児書や子育てサイトを見て一生懸命な方も多く、フレッシュな気持ちを思い出させてくれます。お子さんが3人4人、強者の方は5人なんてママもいらっしゃって、共通項と言えば「同じ助産院での出産」だけなはずですが、共感力が皆さん強い^_^!

 

ママになるというのは、本当に文字通り「初めてづくし」です。こんなに分からない事が世の中にあったとは…!という衝撃の日々。マタニティライフの頃は「無事に産む」のがゴールですが、新生児と横に並んだ瞬間「わぉ!ここがスタートだったのね!」と驚きに包まれます。おっぱい飲んだのに、オムツも替えたのに…何で泣くの?とか、そろそろ下着を長袖にするか、布団の分厚さはどうなのかさえ、迷ってしまうものです。

 

私も子供を産むまでは、誰かのウンチやチッコを引っ掛けられる、子供の寝た隙間の時間に立ったままご飯を食べる、後追いで泣き狂う子供のためにトイレのドアを開けっ放し、トースターの中で忘れられたパン、レンジで冷たくなった紅茶…なんてものは生活の中にありませんでしたからね(笑)!もちろん、レジでいけす漁場みたく暴れる息子を小脇に抱え、「お金だけ払わして!もうすぐ終わる!危ない、落ちる!ここだけ、お願い!」なんて汗だくになったり、床に寝転んで泣き喚く子供に手も足も出ない…なーんて想像もしてなかった訳です。

 

仕事には拘束されていても、時間も働いたお金も全て自分の物で、バーゲンに行って去年とそう変わらん服を買おうが、ちょっとご褒美なんてお高いランチを食べようが、フラッと旅に出ようが、好き勝手にやって来ました。周りで泣き喚くチビちゃんがいれば「ママはどこかなー?(愚かにもママなら泣き止ませられると思っていた…)」なんてキョロキョロしているとママは目の前で仁王立ち、又はプンスカ怒りながらずんずん先に行っている、そういうのを見ると「こ、怖いママですこと」なんて無責任に(笑)。

 

どうです?ママになった皆さん、当たらずも遠からずそうだったんじゃないかなー?

 

と言う事はですよ!逆に考えたら、周りに冷たくされたり、分かってもらえない事で孤独になる必要もないんじゃないかしら。「分っかんないだろうなぁ…!私も分からんかったもん」と笑ってしまえばいいんです。夜泣きされるまで、「せっかく苦労して寝かしつけて自分も熟睡体制に入った時に叩き起こされる」という経験は出来ません。

 

出産するのは、自分よりも重たい命を持ってしまう事なので、何か間違いがあってはならない…と思い詰めるのも分かります。でも、通り過ぎたら「あぁ、あんな可愛い時期かー、ただただ横に寝転んで可愛いなーと思ってれば良かったな」と言うママも多くって、実際、命に関わらないたいていの事は、後から笑い話になります^_^。

 

ママ友が同じような年齢の子供&ママの組み合わせしかないと、どこかで比べてしまったり情報に振り回される事も多いので、それはそれで有益ですが、その時期を通り過ぎた、斜めの繋がりを持っていると随分気楽に子育てに臨めるんじゃないかしら。自分があたふたした経験を持った方は、安心させる力もあります。「あぁ、あったよ、夜泣き!大変だったなぁ。家の場合はリビングに連れて行って、床で一緒に寝てたかな。でも2歳前にピタッと止んだよ」なんて経験者の話があると少し安心したりするものです。

 

残念ながら世の熟年女性の中には忘れてしまった方もいるようで「私たちの頃よりずっと楽じゃない。何が大変なの?」なんて仰る方もいますが、忘れん坊なだけですので、たとえお姑さんや実母であろうが気にしない、気にしない。子供の機嫌、肌つやや目の力、全体にみなぎるその子らしさを見て、ママが「おかしい…」と思う時だけ、心配すればいいと思います。

 

あと、お子さんのアレルギーやアトピーでご自分を責めるママも多いですが、これにも私は違和感を覚えます。例えば、我が家のチーが病気になって、私が「妊娠中にこうしたからかもしれない、もう少し早くに病院に行けたかもしれない…」と泣き暮らす事で症状が緩和されるならいいですが、それと病気の治療はまた別だと思うし、そうごの吃音も然り。私の接し方に問題があったのかしら?と思った所で残念ながら吃音は治りません^^;。

 

あくまで、現実乗り越える為に今泣き暮らすのが自分にとって必要だからやっている、と自覚してやっていただきたい所で、子供に、ごめんね、ごめんね、とは言わないでもらいたいなーと。子育ては「そうかもしれないし、そうじゃないかもしれない」事ばかりで、原因を探すより今の対策を考える方が大切だったりします。

 

オーガニックや食育にどれだけこだわって育児をしても、中学生になった頃平気でMacで待ち合わせされるんです(笑)。でも、根底に「美味しい物を食べた記憶」は確かにあるでしょうし、食卓が楽しい場所だった事はとても大切だと思います。子育てはいつかはその手を離さなければならなくて、子供達が自分で、親や身内じゃない、心を許せる相手を見つけるための、根っこの部分の栄養でしかありません。

 

「間違えのない、ちゃんとした子育て」よりも、大人が「親」の肩書きに乗っ取られず、その人らしさを損なわずに喜怒哀楽を持って生きてるのが子供にとって嬉しい事なんじゃないかと思います。

 

私が以前にやっていたブログ(閉鎖した訳じゃなく、ほったらかしてるだけなんですが…笑)に上の娘を試行錯誤しながら子育てしていた頃の記事があります。初めてママに読んでもらって、フッと力が抜けたらいいなぁ…と思って紹介します。今よりずいぶん頑張っていますが…^^。

hamaneko-eco.seesaa.net

どーもどもっちゃって9 〜多様性について子供と話すこと〜

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△そうご画伯の自由帳(笑)。神様が牢屋に入れられて、皆が絵の具で好き勝手に描きまくっている所…だそうです。

 

以前の記事(どーもどもっちゃって8)で触れましたが、そうごの吃音について教室でみんなに話してもらいました。

その事については本人が話して来るまで聞かないでおくつもりだったので、どうだった…との言葉はないのですが、あれ以来、ずいぶん機嫌良く帰宅するようになり、それが答えなんだろうと思います^_^。学芸会もとても楽しみに張り切っていて一安心。

 

誰かと言い合いになった時、言葉について言われるといつもとどめの一発になっていたんでしょうね。それを相手は分かっているはずで…自分が子供の頃の事を思えば、子供ってのは純粋な天使ちゃんではないですからねー(笑)。ただ、今回の事は我が家で多様性について子供と話す良いきっかけになりました。

 

相手の女の子にとっても、悪口で「使っていい言葉」と「フェアじゃない言葉」をここで教えてあげるのは大切だと思っていて、身体が小さい・大きい、痩せている・太っている、眼鏡、などなど…子供達が喜んでからかいに使う言葉たちですが(笑)、相手がどうにもならない事について言うのはやめようね、という話です。だって「お前小さいなー、チビ!」って言われても「よーし!おっきくなるぞー!」って急には大きくなれないでしょ?そう君がすらすら話したくても難しいみたいにさ、と。

 

ここで私が「なにー?!そんな酷い事言われたの?学校に電話しなくちゃ!相手の女子はどんな子なの?」と大騒ぎすれば、彼の中で「相手は加害者で責められるべき・自分は被害者で可哀想」という図式が出来てしまうと思うし、とかく何か上手く行かない時に被害者の方向に走ってしまう気がしたのです。

 

「なるほど。吃音っていうのをきっと知らないんだ。自分が出来る事は相手も出来るって思ってんだね。お話しするのなんて○○ちゃんにとっては簡単だもんね。だったら今ことば教室で頑張ってる真っ最中だって教えてあげたらいいと思うけどなぁ」

「えー!嫌だ…」

「どんな所が嫌なんだろう?」

「…うまくなってないし」

「そっか、まだ途中だもんね」

しばらくモジモジした後「それに言っても言われたら…俺どうすんの?」

「(1番怖い所はそこなんだな…と思いつつ)なるほど。そん時はママがぶっ飛ばしに行ってやろう。だってそれはもう意地悪だもん」

「○○ちゃん、ぶっ飛んでく(笑)?」

「…だろうね!学校から家まで飛んでくかもね(笑)。でも○○ちゃんの為にも、言われても仕方ない事があるって教えてあげた方がいいよ、絶対」

 

というやり取りがあり、先生との(手紙と電話ですが)話し合いになりました。相手が分からなくてやっている事でこちらが痛手を負っているなら、分かるようにこちらから歩み寄ってみるのは、子供・大人に関わらず、人生に必要なスキルなんじゃないかしら。

 

もう一つは5年生女子の娘が「クラスでいっつも遅刻して来る子がいるの」と話して来た時のこと。

 

「眠過ぎて集団登校に間に合わないのかな?」と私が聞くと、「違う。4時間目とかに来る」と言うので「そっか、きっと(学校に行こう)と思ってから玄関を出るまで、いくちゃん達の100倍くらいパワーがいるんだろうね」と言うと、久しぶりに見せる「ハッとした顔」をしました(笑)。ただただサボってると思っていたんでしょうね。それは娘が特別意地悪な感情を持ってるんじゃなく、大多数が行ける場所に行けない子についての理解が難しかったんだと思います。

 

「みんなは朝から行けるのに何で俺は行けないのかなー?…ってきっと○○君も家族も何回も考えたんじゃないかなー。それでも朝から行くのは難しいんだろうね。4時間目に教室のドア開けるのもみんなに見られるし勇気いるよ、きっと!」

「……」何でも言い返して来る娘が珍しく考え込んでいる…。

それ以上多くは語らなかったけど、きっと伝わる物はあったと思います。

 

私はNHKバリアフリーバラエティ「バリバラ!」が好きで録画して観ているのですが、たまたまそれを一緒に観るともなく観ていると、取り上げられたセクシャルマイノリティについてなども娘と世間話で話題にでます。なるべく身近に「色んな人がいる」という感覚を持ってもらいたいなぁ…と思います。

 

子供には子供なりの感受性があって、それを尊重してあげるのは大切ですが、日本では特に大勢いる教室でうまくやれているのが良い事…だと思ってしまいがちです。我が家は何の因果かマイノリティな子供(100人に1人の吃音&2万人に1人の小児MG…笑)が2人もいるので、比較的理解がしやすい環境ですよね。

 

今回の事でクラスの仲間に「ことばについて」だけはからかわれない…そういう安心感を持てた事で彼の機嫌が激変しました。これからも小さな壁をえっちらおっちら超えながら、自分が損なわれないように彼なりにやっていかなくてはなりません。それならその理解を少しずつでも広めて行けたらなーと、授業参観で可愛い一年生の子供達を見ながら思った次第です。帰り際に先生にお礼を言うと、その女の子とはとても仲良しになったそうで…子供同士のトラブルってそんなもんなんだろうなーと^^。

 

そうそう。吃音についても最近調子が良いのです^_^。ただ、これに関しては言葉教室の先生いわく「環境の変化で症状が軽減する事はありますが、進学や就職で緊張を強いられる時に逆戻りする場合もあるので、環境を良くするのと合わせてトレーニングする事が自信に繋がります」と説明を受けて納得。あまり症状に一喜一憂しないで付き合って行けたらいいな…と思います。

 

…が、「俺、最近うまく話せるんだ!つまらないで!」と嬉しそうな顔を見ると、こちらも「だよね^_^!…ママもそう思う!」と一緒に喜んでしまっています(一時期より良いという事で完治はしてないですし、現につまってはいるのですが(笑))。

 

今の彼の着地点はアナウンサー張りに上手く話せる事じゃなく、意識しないで思った事と直結して話せる事だと思っていて、つまっていない、と感じているなら思った事とのタイムラグがないんでしょうから、それで良しです^^。

母からもらった名言(笑)の話

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△小さい秋、見つけた!

こちらは前回の記事の続編です^_^。

赤裸々会(「ママの思春期を赤裸々に語ろう!」…を勝手に略した)の時に、皆さんの母親との印象深いケンカについてお聞きした所、意外にも成人してから思い切りケンカした…という方が多くて驚きました。中には名古屋から九州まで里帰りしてたのに「帰って…!」と言ったツワモノのお母さまも(笑)。

女の子は小さな頃から空気を読もうとする所があるので、お母さんに楯突かずに大きくなる子も多いのかな。反抗期に悩んでたママも「反抗するなら、今してくれた方が良いのかも…!」なーんて、心を軽くしてました^_^。

さて、そんな中異彩を放ったのは、自慢じゃないですが、私と車中で大ゲンカした母が、私に浴びせた名言「おまえなぁ!自分ばっかり正しそうな顔しやがって!!」でした(笑)。

この名言が生まれたのはこういう訳なんです。

それは忘れもしない高校一年の頃です。前の記事で書いたように、私は中学で勉強を放棄して「手に職を付けなくては」とデザイン科に入学しました。それは別に自分でそうしたくてしたので、誰とも比べる気もなく、新しい環境にワクワクしながら通学していました。

ところが、進学校に行った友人に会うと「はぁー。あんたは良いよね、好きな事ばっかしてさ。勉強もないんでしょ?めちゃ楽じゃん」とか、そんな事ばかり言ってきます。始めは「まぁねー」と合わせてるのですが、しつこいのでそのうちイライラして来て「自分で選んだんでしょ!じゃ、それでいいじゃんか!」なんて冷たい言葉を浴びせてしまい、ちょっと落ち込んでいました。

車中でその話をしていたんです。そしたら母が「進学校からの方が色んな道が開ける」と言うので、常々感じていた疑問をぶつけました。「大人はそう言うけどさ。私がトップクラスの成績なら、高校からデザイン科行くって言ったら、とりあえず高校は進学校行って、それから考えろって反対するよね?」…ここで何と母が返したのか残念ながら覚えていません。

うちの兄は小さい頃から私と一緒に絵を描いて遊んでいたのですが、勉強が出来て進学校に行きました。私の宿題のクロッキーを見ながら「これが宿題なの?…面白そうだね」とよく話していて、私にとってはそれもあったんだと思います。

「勉強出来たら道が増えるって言うけどさ。進学校の中からどのランクを選ぶのか決めるだけじゃん。校風が気に入った!とかって、ランクがすごく下の学校は選ばないでしょ?結局そこでしか選べないなら自由だとは思わないな」…いや、反抗しているつもりじゃなくて、勉強からドロップアウトした私がいつも違和感を覚える大人の言葉に、納得のいく理由が欲しかったんだと思います^_^;。

そんなやり取りに、母が激怒して、上の名言「自分ばっかり正しそうな顔しやがって!」が飛び出したのでした。結局車で20分くらいかかる所で降ろされ、「思ってる事言えっていうクセに、違う意見だったら怒ってくるんだもんな!あれじゃ話にならん!」と、怒りに震えながら歩いて帰ったのを覚えています(笑)。

今の私もあの頃とほぼ同じ意見ですが(大人になったらああ思うのか…とも考えたのですが、そうでもなかった…笑)、母の考え方も一理あるとは思えます。ただ、他の道を選んだ人にあーだこーだ言わないで欲しいだけで^_^;。

進学校に通った友人が「あんたの学校、楽しそうだね。こっちはなかなかついて行くのが大変だよ!もう少し考えて進路決めたら良かったな」という話をして来たならまだいいんです。こっちは勉強を放棄して、後がない状態で(いや、自分が悪いんですが…笑)必死で考えて選んだ道なんです。楽で良いよね〜、って言われるとちょっと腹が立ちますよね!

今なら「ハハハ、いいだろー?あんたも来るか?」なんて笑って返せると思うのですが、青春時代はそういうことにイヤに潔癖で^_^;。

そんなこんなで戴いた名言ですが、私の人生の中で折に触れて思い出しています。私には人にそう思わせる何かがあるんだ…と自覚して、足元を確認する時が多々あって。今は(嫌味じゃなくて)大切な言葉になりました(笑)。

自慢じゃないですが、私は噴火型の人を物凄ーく怒らせる時があるのです。うちの娘もそうなんですが、自分が後ろめたければ後ろめたい程、先に噛み付いてやる!と言わんばかりにキレてくるんですよねー^_^;。多分、私の冷静な態度に腹が立つんだと思うのですが、こちらの都合を言わせて貰えば、これも性分なので許して欲しい所です。

しかし、あの言葉を有り難く思う日が来るなんて、車から降ろされた当時は知る由もなく…ただただ「くそっ!道が多いかどうかなんて知るか!みんな好きに生きて、人に文句言うな!」なんてプンスカしていたのですが。

今自分が大人になって、多様性を認めることの大切さをしみじみ感じています。それぞれが納得いくまで考えて、誰のせいでもなく歩いて行けるなら、色んな道があっていいんじゃないかな、と。勉強しなかったことに後悔はないけど、勉強が楽しかったら学校生活が変わったかもしれないな、とも思います。勉強して来た人を否定する気もさらさらなくて、ただただ道が違っていただけで。

願わくば、世の中の子供たちには、勉強にロマンを感じて楽しめるような先生や本にどんどん出会って欲しいですね^_^。

大人が自分の言葉で話すこと

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△すっかり秋空になりました!

 

夏休みが明けてもドタバタが続き、何だか久しぶりの更新になってしまいました^^;。

 

先日、ふと思い立ち、女の子を育てているママたちを誘って「ママの思春期を赤裸々に語ろう!」という小さな会をしました。女の子を育てるのって、男の子を育てるのとちょっと違った因縁(?…ちょっと言葉が悪いですね…笑)を感じていて、色んな(元)女の子であるママの小さな頃から思春期の想いをシェアしたら、今の女子育てのヒントになるんじゃないかな…と。

 

女の子を育てると、自分の母やその母の事を思います。自分と自分の親と子供と3代分の女子の人生を見る、みたいな不思議な感覚があるんですよね。男の子を育てるのはもっと冒険的な、分からない世界に踏み込んで行く感じで、私の中ではちょっと違った感覚なんです。どちらも興味深くて楽しいんですけどね^^。

 

結論からいうと、とても面白い会になりました^_^。進行がちゃんとあった訳じゃないので、話し足りない方がいたんじゃないかな…とちょっと心配なんですが^^;。今はそれぞれちゃんとし過ぎてるように見えるママ達が、試行錯誤しながら自分の母とケンカしたりぶつかったり…そんな頃の話をし合っていると、今の子育てでのつまづきもいつか笑える日が来るんだろうなぁ、と少し身軽に思えるから不思議。

 

優等生だった子が20歳を過ぎていきなり母に反旗を翻し、仕事を辞めて旅に出た話、つい先日実母と大ゲンカした話(聞く方は笑えるんですけどね…)、小さな頃から母と合わなくて困った話などなど。今は穏やかに笑っているママ達のとんがった時代を共有するのはなかなか良い物です^_^。当たり前ですが、ママである前に1人の女性であって、昔は多感な女の子だった訳です。

 

私は常々、裏切ってはいけない相手は「小さな頃の自分」だと思っています。大人に疑いの目を向けていた頃の感受性に恥ずかしくない自分でいたいなぁ、と。そうなっているかどうか…あの頃の私はどう言うか分からないけど、時々心の中に顔を出して来るのでそんなに遠い場所には行っていなんじゃないかしら(と思いたい…)。

 

自分の話になってしまいますが、私は育てにくい子供だったろうと思います。大勢に混ざって遊ぶのが苦手で、ありがとう!とか、嬉しい!とか、すぐに相手を喜ばせる言葉が出なくて、じーっとしているうちに全部終わってしまうような。

 

そして思春期になると、中学で勉強を早々に止めてしまって「こんなに勉強が楽しくないのはきっと皆と違うんだろうな。このまま進学するのは勉強に失礼だし、他の道を探さなくては…」とぐるぐる考えていました。皆が進路を決めて行く中、普通高校で勉強を続けるなんてどうしても考えられず、商業学校が「商売を教えてくれる学校」だと勘違いしていたので、そうじゃないと分かった時に全部ガラガラと崩れて青ざめたのを覚えています(笑)。

 

ヤンキー(死語…笑!)でもないし、騒いで授業を妨害する訳でもない、でも全然勉強しない。友人はヤンキーが多いけど、どうもこの子は違うみたいだし、無気力なのか何なのか?何度生徒相談室に呼ばれたか分かりません。でも呼び出した先生も「何でお前は勉強しないんだ?」の後は続かず、2人して黙ーって座ってたり(笑)。

 

そんな悶々とする日々の中で、美術の授業でたまたま絵を褒められたので、先生に直談判してデッサンを見てもらい(その時点では箱一つ描けなかったのに…笑)、高校はデザイン科を選びました。あまりに成績が悪くて行ける高校も限られていたので、進路を決めただけで先生も両親もホッとしていたようです。進路を決めるのも全然親に相談もせず、願書も自分で取り寄せて、体験入学の手続きもし、生まれて初めて勉強をして着々と進学しました。

 

その頃の事を思い出すと、大人の言葉が一般論ばかりで全然届いてこなかった気がするんです。勉強をする理由に「知らない世界を知るって面白くないか?」と言ってくれる先生はいなかったなぁ、と。「先生社会科大好きなんだ!特にこの時代…!この本読んでみろ、面白いぞー!」って興奮してくれたら、お!と思ったんでしょうけどね。「うわ、めんどくさい事言って来る生徒だなぁ。生意気な事言ってる間に勉強しろよー、もぅ!」って感じで持て余されてばかりで、扱いあぐねてるのが見てて分かるし。

 

今となっては、先生達も周りの大人も大変だっただろうなぁ…と苦笑いですが、あの頃の自分は一生懸命なにか?自分自身?と戦う日々だったんだと思います。何もかも分かったような顔をして、こうありたい自分と今の現状の差に愕然としながら、ジタバタもがいて、ほんとうはどこにあるのか探していたような気がします。

 

子育てはその子が30代になった頃、周りを羨んだり誰かの幸せを祝福出来なかったりしないで、自分自身との足並みが揃っていたらそれでいいんじゃないかしら。少なくてもいいから、見栄を張らずに付き合える大切な仲間がいたら最高です。親の出る幕はほとんどなくなって、最後の最後、自分をないがしろにしそうになった時のストッパーでいられたら、それだけで十分。

 

それにはまず、大人が自分の言葉で話すこと。みんながそうだから、とか、あの子を見てごらん、とか言わないで、私はこう思う、と親身になって話すことから始まる気がしています。ママの中で、子供に「(いじめで)死のうと思ったら、絶対その前にママに話して。辛い目に遭わせた子を1人ずつママがやっつけに行くから。それが全部終わってからだからね。絶対に言うんだよ、分かった?!」って言っているって方がいて。それは確かに、一般論ではなくてオリジナルのメッセージですよね。「いけない事だからするな」と言われるよりも胸に響くと思います。

 

親になって分かったのは、親だってジタバタもがいてる事です。一緒にもがく仲間を持って、情報や悩みをシェアして行けたら心強いですよね^_^!

どーもどもっちゃって8 〜治療ってむちかしー!&カミングアウト〜

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△言葉以外は全部元気でおバカです…^_^。

怒涛の夏休みも終わり、皆さんホッと一息といった所でしょうか?

 
前回の記事で書いた通り、そうごの吃音は低空飛行を続けています^^;。そんな中、区役所の福祉課で言葉教室に通うための「障害児通所支援」を受ける手続きをして来ました。
 
実は8月の初めに一度行って来たのですが、診断書と情報提供書が揃わず(通所支援事業所である「つばさ吃音教室」のモノでは認められず、医療関係で出してもらう必要がありました…)、あいち熊木クリニックでの診断書をもらっての再チャレンジです^_^。
 
前回細かい打ち合わせは済ませてあるので、とてもスムーズに終わりました。しかも、8月の初めに行った日付での交付で、3回分を遡っての支援が受けられるよう配慮してもらい、親切な対応に泣きそうでした…T_T。
 
そんなこんなで、行政関係の手続きは終わり、経済的な負担はとっても軽くなる(今まで一回で5400円だったものが、一か月の上限4800円の負担に変わります)予定。正直大助かりですー!
 
さて、前回少し触れた東洋医学についてですが、残念ながらそうごには向かなかったようで…漢方がどうしても飲めず、一旦治療を断念しました。私としては吃音のような原因が曖昧で治療法がハッキリしない症状に東洋医学は向いている気がしたのですが、まぁ仕方ないですね…^^;!彼自身も結構大きな挫折感があったようです。「頑張りたい気持ちはあるって分かってくれる?」と何度も確認されました。
 
特に我が家では患者として大先輩のチーがいるので、私は言わないようにしていますが「ほら、チーちゃんでも飲めてるよ、そう君も頑張らないと!」という(あくまで善意の…笑)周りの叱咤激励にそうごが疲れ果て、口元にスプーンを持って行くのですがどうしても飲めない、唇がわなわな震え出して涙がチョロリ…こんな姿を見るのは親として辛い所です>_<。一度治療から距離を置いて、自分からもう一度チャレンジしたいと声が出るまでは言葉教室だけにする事にしました。
 
だいたい、色んな面で治療についてはチーがスゴすぎるんです(笑)。彼女と比べちゃ可哀想ってなもんで…。同じ病気でステロイドを飲ませるのに苦労しているママも多いと聞きます。毎日のそうごと漢方の戦いを見ていたら、そんなママ達に心から同情しちゃいました。嫌がる子供に薬を飲ませるの、大変ですねー>_<!!!
 
あいち熊木クリニックさんは、私の感覚的にはとても良心的な心ある病院だと思います。薬の変更も何度も対応して下さり、これが飲めなかったら西洋薬に行きましょう…という所で治療をストップしました。病院という所は、当たり前ですが「治療」をする場所であり、迷いがあるままで西洋薬に行くのにどうしても抵抗を感じてしまって。先生からは次のステップに行く前に発達障害のちゃんとしたテスト(有料の3万円以上するもの)を受けてはどうか、と打診して頂きました。診察室で椅子に寝転んだり、扉を開け閉めしたり、先生からしたら「色々と疑い濃厚…」と思われたからでしょう^^;。
 
現に、吃音と合わせて発達障害の方も多いそうで、先生としては正確なデータを持って治療に臨みたい…とのプロ意識からだと思います。ただ、値段が高すぎるだろう!というのと、授業中は座れている事、日常生活に(突っ込みどころは満載ですが…笑)支障を来す程のこだわりなどは無いので、私としてはもう少し様子を見たいと答えました。
 
今回、特に心療関係の西洋薬についてぐるぐる考えました。チーの病気もステロイドを使い出す前には「不治の病」とされ、ただ筋肉が衰えて行くのを見守るしかない時代がありました。今はチーのように薬でコントロールしながら日常生活が送れる患者さんも多いです。また、鬱や統合失調症なども昔はひとからげに「精神病」と言われて、適切な治療法もなく、生きるのにとても辛い想いをされた方も多かったでしょう。
 
そう考え出すと、西洋薬にも言語分野の障がいにピタッと当てはまるものがあるのなら、試してみる価値はある気がしたり。でも、吃音は系統立てての研究がとても遅れている分野だそうで、(専門外なので詳しくは分かりませんが)やっぱり吃音に特化した訳ではない、興奮を抑えてリラックスさせるような薬になるんじゃないか…それなら6歳児で始めるのは早くないかな…などと。
 
いつもながら散々ぐるぐる考えたあげく、自分で病院に通院出来るようになったら、彼の判断に任せよう…と決めました。治る為に西洋薬も試したい、と強く思うなら、情報を集めて、考えられる限り最良の判断になるように応援するつもりです。
 
そんなこんなで、障害児通所支援もめでたく出して頂いた事だし、言葉教室一本でしばらくは頑張ってみます。ほんと、試行錯誤の毎日ですね^^;。
 
さて、そんな中、いつか来るんじゃないか…と思っていた事が学校で始まり、ある日「クラスの女の子にいつも喋り方の事を言われるの。あんた、まともに話せんの…?とか、そのしゃべりかたふざけてんの?っていつも言って来るんだ。あぁあ学校嫌だなぁ…」と言われました。息子も一方的にいじられるキャラでは無いので、多分その言葉の前にふざけ過ぎてたり、その女の子を怒らせるようなちょっかいをかけていたりするのでしょう^^;。
 
それは重々承知しているので、額面通り「な、なにー!いじめー?!」と騒ぐような気持ちには全然なりませんでしたが、話して来た以上は悩んでいるはずなので、先生と相談する事にしました。
 
常々、色んな問題は相互の理解不足だ…と言うのが私の持論なので、さっさと吃音のカミングアウトをして「今練習中。頑張ってるんだ」と胸を張れたらいいと思っていました。ただ、小さな頃は人と違う事について大人が思う以上に羞恥心を持つので、どうして欲しいかを尊重してあげないといけません。
 
なるべくわかりやすい言葉で
「その子はきっと「吃音」っていう事を知らないんだよ。もしそう君も、足がちょっとだけ悪い子がいて、その子の走り方が人と違ったら「何でそんな走り方なの?」って聞くかもしれないじゃん?でもその子が「俺足が悪いから、今頑張って走る練習してるんだよ」って教えてくれたら「そっか。頑張って!」って思うでしょ?」
「…へ、へんな走り方なの?」
「人から見たらそうかもしれないね。でも本人は頑張って走ってるの。分からなかったらさ、その子が(言われたら嫌だなー)って事言っちゃうかもしれないじゃん」
「…で、でも、は、は、は、はっずかしいな」
「そうか、違う事が恥ずかしいの?」
「う、う、うまく出来んことが…」
「でも、わざとじゃないし、言葉教室も頑張ってるじゃん?それは教えてあげた方がいいよ、吃音のこと」
 
と説得し(どうも後々聞いたら、漢方治療に挫折した事と、練習してるのに成果が出ていない事が恥ずかしい、という意味だったようです)、先生に手紙を出させて頂きました。担任の先生もとても良い方ですぐに電話で連絡を下さり、元気な様子しか見ていなかったから気付かなかった、と素直に仰って頂きました。(ここで「何となく気になっていました」とか言わない所が好きです^^)。
 
先生と相談し、クラスのみんなにオープンにしてもらう事になりました。それもちゃんと大人同士で解決せずに、学校でそうごと2人でどうしたいかを話し合って下さったそうです。お母さんと先生で相談して勝手にみんなに言われた…というのは何の解決にもなりません。そこを分かって下さったので私も気持ちが軽かったです^^。
 
心ない言葉やからかいは、これから幾度となく彼が当たる壁になるでしょう。でも今回の事で、クラスの仲間からはそういう現象は減って行くんじゃないかな。その理解してくれる仲間のフィールドを少しずつ少しずつ広げて行くのが大切なんじゃないかと思っていて、吃音を克服する練習や治療をしつつ、折れない心を育てなければなりません。
 
こちらが多様性を認める生き方をしていたら、自然に周りも変わって行くんじゃないかと思います。吃音さえ無かったら俺の人生は良かったのに、と言わないですむといいな、と祈る想いです^^;。

どーもどもっちゃって7 〜東洋医学と吃音〜

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△やけに哲学的な表情で…手のひらのタニシを見つめています^_^;。

 

こちらはニイニの吃音シリーズになっています。

まとめのページにカテゴリをまとめてあります。こちらの吃音ニイニもリアルタイムに綴っているので、母子で右往左往する様子を読んでいただけると思います^^;。

 

↓こちらはブログの目次ページです。

hamaneko13.hatenablog.com

 

↓一発で吃音情報に飛びたい方はこちら。

>吃音ニイニ

 

さて、今回は久々にニイニの登場です。夏休みの興奮と連日のきょうだい喧嘩で彼の吃音は低空飛行を続けています…^^;。いつの日か、こちらのブログでニイニの吃音が治まってきて、最近は思うように話せてる…と報告出来るといいなぁ。

 

先日の記事にも書いた通り、障害児支援事業として、今通っている言葉教室への通所支援が受けられる事になり、その手続きに吃音の診断書が必要になったので、色々と調べていました。こちらでも何度か触れていますが、吃音というのは医療の介入が難しいジャンルの症状です。心療内科?脳神経科?耳鼻科?…一体どこに相談に行けば良いのでしょう^^;?

 

そして私なりに名古屋近郊で調べた所、こちらの「あいち熊木クリニック」さんがヒットしました。とってもざっくりと説明すると、チックやトゥレット、発達障害の相談などにも乗ってくれる、漢方治療(患者さんの症状や状況に合わせて西洋薬、漢方、どちらも処方してくれます)の心療内科です。小児科では無いので、通常は大人の患者さんの方が多いようです。

 

初めにメールで「障害児支援事業への登録の為、吃音症との診断書が頂きたい。治療に関しては言葉教室と並行して可能かどうか、一度受診してみて考えたい」と伝えました。そして、先週ドキドキしながら初めての受診。男の子はそんな子が多いと思いますが、息子も初めての場所が好きではありません^^;。それでも「治る為には薬も頑張る…」と、彼なりに決意していたようです。

 

先生とは主に私が話しました(本人の問診を含めた心理テストは次回という事で…)。東洋医学では「吃音」というものをどのように捉えるのかとても興味がありました。それについては「東洋医学でも吃音としての治療法は確立されていない」との事でしたが、元々病名で薬を処方する…という治療法ではないので、これについては落胆はありません^^。

 

それを理解した上で「急な興奮を鎮める(夜泣きなどに処方されたり…)」漢方薬をいくつか試してみる事になりました。まず初めは「ツムラ72番 甘麦大棗湯」で、次回まで一週間ほど飲みます。

 

が、嫌がってなかなか飲まないのですーT_T。私がペロッと味見した所、甘草を使ってあるので結構甘みがあって飲みやすく、お、これならイケるかも?…と期待したのですが^^;。セオリー通りにお湯で溶くと「げ、まずっ!」と一言。最近は少量の水でトロッとさせてスプーンで一口で飲んでいます(かなりイヤイヤ…)。意外に思う方も多いのですが、漢方薬=苦い訳ではなく、案外美味しい…とスルっと飲めたりします。逆にどうしても嫌なものは身体に合わなかったりするので、違ったアプローチを考える必要があります。今のものは相当嫌がっているので、次回それについても少し相談してみようと思っています。

 

私は息子を見ていて、誰でもが胸の中に流れている川のようなもの、そういうものが上手く流れていないんじゃないかな…と思っています。東洋医学では「気」と言ったりするものかもしれません。その川がサラサラ流れている時は意識せずに話せるんだけど、小石や岩をひとつずつ意識して上手く流そうとすると、とたんに流れなくなっちゃうような。そして濁流になったり、水が乾いた感じになったり、そういうコントロール出来ない感じが言葉の詰まりになって現れているような気がします。

 

漢方の力を借りて、少し感情の濁流をコントロール出来ればちょっと楽になるのかしら。一口に吃音と言ってもみんな性格は様々です。聡悟の場合は「おれ、こんなんヤダ!」とハッキリ口にしていますので、快方に向かう為のアプローチを一緒に探していますが、もし静かなタイプで「治したいのかどうか分からない…」と言われたら、治療や言葉教室への参加は考えていないかも。

 

いつか彼に心の暴れ馬を乗りこなす余裕が生まれたら、気持ちとの足並みが揃って来るのかな。それは1年なのか、5年なのか、はたまたもっとかかるのか…。何にしても「吃音にやられてる(支配されている)」という所から離れて、自分なりにコミュニケーションを楽しめるといいのですが。

 

吃音息子と母の旅はまだ続きます。いつか良いお知らせに繋がりますように。

終戦記念日にぐるぐる考える事

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△70年前も同じような暑い季節だったのですね。屋根や壁が飛んでっちゃった家で、ギラギラの太陽の下、お水もご飯もなく一体どうやって子育てしたんだろう…と考えます。

 

今年も終戦記念日がやって来ました。8月に入ると6日、9日、15日と、歴史に向き合う機会が多いですね。昨年はチーとベッドの上でぐるぐるしてました。

hamaneko13.hatenablog.com

今年はありがたい事に、再発もなくこの日を迎えられました^_^。

 

この時期は毎年、少し意識してテレビ等も観ます。どれだけ悲惨な体験だったかを見つめ直すものが多いですが、戦後70年を迎えて、生の声はますます貴重になってきていますね。そして最後は「戦争は怖い、繰り返さないで欲しい」と締めています。

 

もちろんそれはとても大切だと思うのですが、あの時代にどうしたら良かったのか…他にどんな道があったのか…それを必死に考えてこそ、未来につながるような気がしています。

 

色々と論議は飛び交っていますが、ヒステリックに二極化せずに、お互いの本当の所に向き合って、どこに行こうとしてるのか…何を大切にしたいのか…右も左も飛び越えて、知恵を結集しないといけませんね^_^。

 

男子の意見ばっかりじゃーダメですよー!戦争で傷付いた日常をどうにかこうにか動かしたタフさは女性にも学ぶ所が大きいはず。老若男女、素人意見も取り込んで、誰の意見もバカにせず…専門家に任せてちゃいけません。

 

それにはまず、大人達が小さなコミュニティーから多様性を認め合う事が必要ですね^_^。個人が何を選んでどう生きるか…大きな政治は小さな個人から。世界の平和は自分の心の中から…です☆

 

次に戦後80年を迎えた時、いくちゃんは20歳、そうごは16歳、チーも13歳です。この10年は歴史にとってもすごく大切なんじゃないかしら。何だか知らんうちにこーなってしまった…と弁解しないですむように、襟を正して生きたいものです。

 

戦争反対!安保法案反対!…の、その先へ。みんなでどうやって世界の揉め事を捌いていけるのか。その中で日本は嫌でもヒロシマナガサキを経験してしまった責任があると思うんです。戦争を無くすなんて絵空事…と笑う人がいますが、無くす方向を探して諦めずに必死に考えるのはバカバカしい事じゃないし、悩んだり迷ったり…一生懸命にもがく大人の姿を見せていかないといけないと思っています。

 

同じように(?なんて言ったら失礼…笑)、ぐるぐる考えている方々がいました。勝手に親近感を持って紹介しますね。話し合いなんて簡単にいかんわー!…という意見にも「なるほどー!」と思う所はあります。要は、違う意見から何かを学んで、1+1を2以上にする事が出来るかどうか、ですよね^_^。

 

70年目の終戦記念日…子供まみれのベッドから。世界中の子供達が安心して眠れる世界を願って。

 

戦争について / 話し合いで戦争はなくせるか?

※話し合いの困難さがとても分かりやすいです。

 

企業は戦争をなくせるか? | サスナビ

※色んなテクノロジーで国境を越えられるんじゃないか、って希望が持てます。

 

ポリタス

※読み応えのある記事が沢山ありました。ぜひご一読いただきたいです。 

 

小児MGの筋反射テストについて

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△念願の海水浴に行けましたー!この暑さも頑張ってしのいでいます^_^。
 
久しぶりのチーの記事です。先日のブログで書きましたが、ちょっと夏バテ気味だったチー、上手く体温調整が出来ずに夜半にお熱が出る事が続いていました。病院にも行ってみましたが、原因もはっきりせず、風邪と言えば風邪…って感じの曖昧な症状…>_<。
 
MGには特有の、眼球の揺れ→斜視→下垂という再発パターンがあるので、目の動きには注意が必要です。気を付けてみていましたが再発らしき動きは今回はありませんでした^^。
 
それらの体調不良もいつしかスッキリと去り、元気に夏を満喫しています。先日は念願だった海水浴にも行って来ました。他の家族は砂浜でキャンプでしたが、熱を出すといけないので私とチーだけ一応民宿を取り、花火まで楽しんでから宿で寝ました。
 
チーは病気慣れしているせいか^^;、自分の身体の変調に敏感です。「おねつがでちょうだからぴったんして」と熱ピタを持って来たり、「ゴロンしたいからこれをひいて」と敷物を持って来たり、「おなかがへんなの。つめたいのやめとく。こんにゃく(こんにゃく湿布の事です^^)して」とか。3歳とは思えない自己管理能力です^^;。
 
さて、今日は久しぶりに小児MGの話題です。以前に東京での診察会でも話題になっていた「筋反射テスト」について、最近またLINEでもやり取りがあったので、ちょっとまとめてみます。
 
もしかして、どこかで誰かのヒントになるかもしれませんからね…^_^。こんな書き方をすると上から物を言ってるように思われるかもしれませんが、お医者さんが知らない(気にしてないだけかも…^_^;)ような事も、LINEの情報で患者の家族同士は共有しているんです。
 
私は、我が子がややこしい難病にかかった事で、思った事や学んだ事、治療法から民間療法(?笑)まで、そのデータ全てを、今後同じ病気に悩むかもしれない患者や家族、お医者さんや看護師さんなど、関わる全ての人達にシェアしてもらえたら良いな…と思っています。そしてもし、このブログが少しでも患者と医者の隔たりを減らすお手伝いが出来たら嬉しいです。
 
さて、前置きが長くなりましたが…。患者の会で筋反射テストのキーワードが出る時、必ずと言っていい程「麻酔、または睡眠薬の有無」について話題になります。
 
※このブログの記事は、患者の会から小児MGの権威であるDr.にご指示をいただいて、まとめたものです。

これだけ対応に全国的なバラツキが出てしまっているのは、小児MGの検査についてのガイドラインが徹底されていない事も大きいようです>_<。

難病というのはそれだけ「珍しい病気」な場合も多いので、通常はその病気のベテランのお医者さんに出会える確立はかなり低いですよね。全国どんな病院に行っても、しっかりしたガイドラインに沿って、速やかな検査と治療が始められるようになれば、医療格差も少なくなるんじゃないでしょうか。
 
さて。筋反射テストは、電流を流して筋力の反応を見るテストなので、検査にピリッとした刺激というか痛みがあり、特に小児に行う場合は麻酔や睡眠薬を使う事が多いようです。泣いて暴れたりすると、検査自体が困難ですからね…気持ちは分かります^_^;。
 
しかし、麻酔や睡眠薬というのは「筋肉を弛緩させる」ものなので、正確な検査結果が得られなくなってしまうそうです。また、MGでは麻酔薬自体、気をつけて使用しなければならない事も多く、中には使用出来る麻酔薬もあるそうですがやはりリスクにはなってしまうようです。
 
先生や技師さんが、ビビったりひるんだりせずに、正確にバシッと一発で決められたら、そこまでの痛みにはならないとの事ですが^^、注射でも経験ないですか?めちゃくちゃ痛い看護士さんと、全然打ったのが分からない看護士さんがいますよね^_^。多分イメージとしてはあんな感じです。大人のMG患者さんの体験を聞くと、ピリッと刺激のある嫌な検査ではあるけど、技師さんの腕次第でそれほどストレスではないそうですよ。
 
なので、もしお子さんが筋反射テストを受ける事になったら、患者の会での話として

・麻酔、睡眠薬は筋肉を弛緩して正確なデータが取れないし、使う薬に注意が必要なので、リスクが大きい。

・麻酔、睡眠薬なしでの検査が本当に困難ならば、筋反射だけにこだわらず他の検査方法を取っても。

という話をしてみても良いのではないでしょうか(いや、勇気がいるのは重々承知です。お医者さん相手にして、すごいパワーのいる発言ですよね…笑)。病院のタイムテーブルにもよると思いますが、緊急性のある検査ではないはずなので、その辺りを確認してもらってからでも遅くないと思います。必要ならば患者の会の連絡先を教えて、直接話してもらうのもアリでしょう。
 
本当に必要な検査を必要なだけ。また、その際に「正確なデータ」を残すのは治療にとても大切な事です。その為の話し合いや確認を、患者とお医者さん双方が歩み寄って出来たら、今後の医療のためにいいんじゃないかなーと思っています。

どーもどもっちゃって6 〜吃音の障害児支援通所支援について〜

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△俺にも弟が出来ました。アニキ、張り切ってます^_^!
 
久しぶりにニイニの吃音についてです。夏休みに突入し、朝から晩まで姉ちゃんに怒られてるからか…そうごの吃音はこの夏、悪化してる気がしていますT_T。
 
でも吃音教室の先生に聞いてみると、夏休みの子供にはよくあることだそうで、「吃音の症状がよく出る=悪化で良くないこと」…ではないそうです。楽しかったりはしゃいだり、非日常の体験が多くある長期の休みの子供は興奮状態になる機会が多いので、そういう時に出がちなんでしょうね。
 
吃音教室もカウンセリングを合わせると先日で3度目。1度目は教室のコンセプトと先生の思いをじっくりとお話し頂き、通うと決めた2度目からは実践的なトレーニングが始まりました。
 
ここでは詳しい内容は割愛しますが、2度目には腹式呼吸を効率的にこなすトレーニング、3度目には話すペースをコントロールするトレーニングが始まりました。先生曰く、吃音のトレーニングは運動で言う所の筋トレと同じで、効率良くやればやっただけ結果が付いてくるそうです。
 
宿題も出るので、朝昼晩と頑張っています。ただ、練習は楽しい訳ではないので、やらせるのが大変な事もしばしば^^;…まぁ、それも含めての訓練ですからねー。治したい気持ちがある以上、頑張らないとね。
 

今月に二回通っているのは「つばさ吃音相談室」という所ですが、先日「障害児通所支援事業所」の認可が下り、児童福祉法に基づいた「児童発達支援(未就学)」「放課後等デイサービス(小学生〜高校生)」事業になるそうです。つまり、そうごに支援が必要だとの認可が行政から下りれば、言語訓練に通所するのに補助が受けられるという訳です。

 

今かかっている一回¥5,400の代金が1〜3割負担になるという事なので、思わず期待してしまいますね(笑)。そこで、つばさ吃音相談室から出してもらった情報提供書を持って区役所の福祉課の障がい担当課に行って来ました。

 

チーの難病指定の時に事務手続きの煩雑さは味わっていたので、今回も覚悟して行きましたよー(笑)。そこでまずは3枚程の用紙を書き、先生から出してもらった情報提供書を提出しました。聡悟の場合は日常生活に支障が出るような症状ではない為、障害児手帳の発行までは必要ないでしょうとの事でした。また、障害児支援利用計画案については専門家に依頼しなくても、自分や家族で書けるセルフプランで行けるでしょうとの判断で、そちらの用紙も記入。

 

ただ、ここで問題が発生。帰宅後に役所の担当者の方から連絡を頂き、通所する事業所である「つばさ吃音相談室」からの情報提供書では発行が難しく、病院や医師からの「吃音症である事の証明」である診断書、吃音の程度等を記入した情報提供書、各1通を準備して初めて手続きに入れる(そこから審査→発行までに二週間程度)との事でした。

 

そもそも、ここでは何度も触れていますが、吃音症は医療施設での治療が難しいんですよねー>_<。一体どこに相談に行けば良いのか…名古屋市の方も把握していないので、皆で首を傾げている次第です^^;。聡悟は元々中耳炎持ちだったので、かかりつけの耳鼻科はあるのですが、そこで吃音治療の相談に乗ってもらえるとも思えません。ただ、診察と診断書の記入だけでもお願い出来るのかどうかを確認してみるつもりです。

 

さて、そんな中、聡悟の「言葉がつまるの嫌だ…治したい!」という気持ちは日増しに強くなっており、今までは自分とぼんやりした他者の世界だったのが、他者を意識する年齢になって来たんだなーと感じています。心に浮かんだ面白い事が言葉になって皆に届くまでに時間がかかってしまうのは、あの年齢のふざけた男子にとっては由々しき問題なのでしょう。会話に乗り切れないって、人が思うよりもストレスなんだと思います。

 

先日、寝る前にベッドで聡悟とゆっくり話す機会がありました。その時の彼の言葉を最後に記しておきます。拙いながらも理由や方法を探ろうとしていて、何とかしてゆっくりでも快方に向かって行けたらなぁ…と願わずにいられません。ここでも親に出来る事なんてあまりなく、応援するしかないのが歯がゆい所なんですがね^^;。

 

「どうして自分だけが?」というのは、病気やその他のハンディキャップを持っている全ての子供(だけじゃなく大人も…ですね)から問われて答えに窮する問題で、私も未だ答えを持っていません。チーは幼いのでまだ聞いて来ませんが、近い将来、そう聞かれる時が来るかもしれないですね。一緒になって「うーん、ほんとだねぇ。どうしてなんだろうねぇ、でも罰とかそういうのじゃないんだよ。悪い子だからなったんじゃないんだよ」と答えましたが、結局ぐるぐる考え続けるしかないんですね…^^;。

 

よく病気や障がいについて、世間などで美しく捉え過ぎる風潮があって、「神様に選ばれたんだよ」とか「周りの気づきのためなんだよ」とかですが、家みたいなタイプの場合は治りたいと強く願っているので、ちょっとそれも的外れだったりします(は?意味分からん。言葉なんてつまんない方がいい!…ときっと怒るに違いない…笑)。病気や症状が同じでも全部別々の人格なので当たり前なんですが、とかく一緒にくくられるので、そういうのを窮屈に感じる患者さんも多くいらっしゃるんじゃないかなーと、聡悟を見ていると思います^^。

 

さて、ベッドでの彼の言葉です。

「俺の気持ちの奥の奥のその奥で、なんかが暴れてるんだ。詰まってないみんなは暴れてないんだよなー、きっと」。

 
「なんの練習もしてないのに、スラスラしゃべれてみんなはすごい…ってか、俺だけなんで?誰かが俺にしようって決めたのかなー?みんなはなんでうまく出来るんだろう」。
 
「俺がつまるのがなおる先生になって、俺がつまるのをまず治してみたい」。これに関しては「今吃音の治療したり研究したりしてる人達は、ほとんどが元吃音の人なんだよ。つまって困る人の気持ちがわかるから、一生懸命勉強して先生になったんだって。聡悟の先生もそうなんだよ」と答えると「べ、勉強か…」と苦笑いしていました(笑)。
 
でも、嫌でもなってしまった以上は頑張ってトレーニングに励むしかなく、この日々が5年後10年後に繋がって行くんだと信じて歩いて行くしかありません。からかわれたり、自分が嫌になったり、そんな彼の悩む日々をやきもきしながら見守って行くつもりです。

茶々丸が来たことの意外な効果…^_^

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△来た時にはビクビクしていましたが、すっかりくつろぐようになりました。獣医さんから指示を受けた毎日の体重測定は至難の業でしたが、この缶が1番成功率が高かったです^^。

 

茶々丸が我が家の一員になった事は先日の記事に書きましたが、一週間が過ぎて随分成長して来ました。朝は皆の気配がするまで段ボールの家でじっとしています。起きて来たなーと思うと、おもむろに「ミャー、ミャー!」と鳴き始め、いくちゃんママを起こしてミルクの時間。リビングに離すと、自分でちょっとの段差に乗ったりしながら遊び回るようになりました。

 

生後2週間ほどから親猫なしで人間と一緒にいるので、野性よりも人間に近い猫ちゃんに育つかもしれません。まぁそれについては色々ありますが、これも茶々丸の運命。野原に転がしたら生きて行けるか…については仕方ないでしょうね^^;。マンションが彼のテリトリーになったので、受け入れてやって行く事でしょう。

 

さて、野良猫の赤ちゃんを引き取る際に、子供達に約束させたのは以下です。

・可愛がるだけじゃなくて、お世話もちゃんと責任もってやる事。

・夏休みの間に掃除をして、茶々丸がいたずら出来る頃にはキレイになっている事。

・喧嘩の怖い声を聞かせない事。

 

3番目については多いに「??」ですが、上の二つは思った以上にきちんとやっています。いくちゃんは約束通り、起こせばちゃんと夜中の授乳も眠い目をこすりながら頑張りました。いつもの「ママ」はいくちゃん、私は「大ママ」として、上手くミルクが飲めないとか、上手に身体が拭けない(熱めのお湯に浸したタオルでグルーミングの真似事をして、身体を清潔にする事を教えなくてはなりません)時、呼ばれたら手伝う程度に留めています。1番手がかかる時期にお世話出来るのは良い経験になると思っていたので、夏休みがちょうど良かったですね。

 

あまりお世話をさせてもらえない(やり方が雑なので怒られる…笑)のが聡悟なのですが、いい遊び友達になっているようでとても懐かれています。それもまた気に入らないのがいくちゃん。世話もしないのに懐かれるなんて納得いかない…し、世話をさせるのもやり方が気に入らないし、あー腹立つ!…なんて葛藤で、子育て中の若夫婦を見ているようで笑えます。オットはろくろく世話もしないのに、時々遊んであげるだけで懐かれるなんて何か腹立つわー!…というアレですね(笑)。

 

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そして、意外だった効果がもう一つ。私は自他ともに認める(いや、これは本当に自慢じゃないのですが…笑)掃除の苦手な主婦なのです。そこで、自分だけ大変にならないように皆で朝に30分のお掃除タイムを作りました。15分を床の片付け、15分を掃除機、拭き掃除(拭き拭きマンと呼ばれています…)、クイックルワイパーに分かれてやらせています。

 

案の定、クイックルワイパーの取り合いになるのですが(やっぱり喧嘩…)、拭き掃除には好きな精油を選ばせて洗面器に垂らしてあげると、結構喜んでやっています。1日に一度だけでも床に物がない状態を作れるので、気持ちがよくなりました。掃除の苦手な私もキレイな方が良いに決まってる…とは分かってるのです、はい。

 

そしてあとは私のリビング全体の大改造が残っているのですが、何しろどこにでも昇るのが仕事の猫ちゃんです。今の状態で大きくなったら、上から物が落ちまくる事必須…。こないだ二段ベッドを入れる為に部屋を明け渡して、もう大人のものを収納するスペースはどこにもない…T_T。ひとまず、表面が剝がれてしまっていた大型のソファーを思い切って廃棄しました。この後、猫ケージとキャットタワーを買う予定なので、頑張らねば、です!

 

今回の騒動で思った事。捨て猫ちゃんを子供が拾って来た時、もちろん本当に飼えない方もいらっしゃると思います。でも、そこで問われてるのは「飼える、飼えない」の2択じゃなくて、自分の要求が飲めない時にも、大人がちゃんと相談相手になってくれる、と伝わる事じゃないかしら。自分が子供の頃に捨て猫を拾って連れ帰った時、その顔も見ずに「何やってんの!飼えるわけないでしょ!!今すぐ元の場所に捨ててこい!」と言われた時の絶望感といったら(笑)。

 

大人には笑われるかもしれないけど、子供は「この命を自分が助けられるかもしれない…」と、真剣なんです。(ダメだろうなー、怒られるよなー。でもこの子見たら可愛いし、こんなに可哀想なんだから、機嫌が良かったらもしかしたら良いって言うかも。でもダメだろうなー)と心の中をぐちゃぐちゃにしながら走って帰って来たのです。多いに面食らうし、正直面倒だとは思いますが、飼えない理由をしっかりと目を見て説明して、里親を探す手伝いをする、獣医さんに相談する、など、他に安心して預けられる所を一緒に探そう…きっと助かるよ。と言ってあげるだけでも、気持ちは安定するんじゃないかな。

 

獣医さんに連れて行けば、獣医さんが一生懸命子猫の命に向き合う姿を見せられるでしょう。里親を探すボランティアさんもいらっしゃるので、ネットなどで探してそこに預けに行けば、そこでも小さな命に向き合う姿を見て何かを感じるはずです。

 

お金もかかってしまうし、簡単ではないけれど、子猫の命なんてどうでもいい…とは思っていないんだ、と伝わればそれで良いんだと思います。

 

我が家は引き取って育てる事になりましたが、それだけが道ではありません。他の選択肢を一緒に探す事、引き取って育てる事…ダメの一点張りではなく、どちらなら可能なのかをちょっと考えてあげて欲しいなーと願います。

 

かつて小さな私に再び捨てられたびしょ濡れの子猫ちゃんが、巡り巡って我が家に来たのかしら…なんて考えながら、自分に「飼う、飼わない」の決定権があるなんてやっぱり大人は良いよなーと思っています^_^。

最近のチー

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△冷えピタ大好き…!

チーの記事は久しぶりの更新です。最近とっても調子の良かった彼女ですが、久しぶりに夏風邪を引いてしまいましたー>_<。この季節は体温調節が難しいです…。昨年は夏休みの一ヶ月を気温調節完璧な病院に入院して過ごしていたので、この夏はちょっと暑さを心配していました。それが台風の気圧の上り下がりの激しさと、急な暑さがこたえたのかな…昨晩の夜半から発熱しています>_<。

 

ここの所、お薬も頑張って飲みながらですが、機嫌良く夏を過ごしていたんですけどね。夏の風邪は熱が出やすいものですが…頑張って超えて欲しいものです^^;。今の所お口の中を気にしてはいないので、ヘルパンギーナではないかな。手足の発疹もなし…手足口病も違うかなー、なんて様子を見ています。でも溶連菌も流行っているみたいですよね。喉を痛がったり発疹が出たりしてきたら要注意ですー。どうか熱だけで済みますように。 


お昼までグッスリ寝て、熱は無事に下がりました。でもいつものはじける笑顔の食欲がなく、どうやら本調子では無さそうです。これがただの体調不良なら良いのですが、MGの症状が出てきちゃうとややこしいですからね…^_^;。

 

口内炎の時に学習した事を活かして、のどごしの良いものを食べながら頑張らなくっちゃね。

縁あって猫と暮らすようになったこと

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△生後2週間の♂です。

先日、長女5年生が学校帰りに近所のおばさまに声をかけられました。お庭にある物置の下で野良猫ちゃんが赤ちゃんを産んで困っている…と。そこのお家はワンちゃん派(ってのも変ですが…笑)、猫ちゃんを飼うのは難しいのでどうしよう?と相談を受けたそうです。

 

当然「ママ!聞いて!ねこ、ねこ、ねこ飼っていいっ!?」と興奮して帰って来ました。しかし我が家はマンション…5人暮らしでもぎゅうぎゅう詰めの毎日です。物は多いし、掃除は苦手だし、どう考えても無理じゃないか…と思ったのですが、子供は引きません^^;。すぐに「いいねー、飼おう!」と言えない私に業を煮やし、娘は「もういいっ!私がおばちゃんの所に言って断ればいいんでしょっ?!」と切れ出しましたが、そうごが一言「ねぇ、一体僕らに何が出来たら飼ってもらえる話になるの?」。この言葉に(親バカながら…)「成長したなぁ…」と思ってしまいました。

 

その昔、私も雨の中で段ボールに捨てられてた猫を拾って来た事がありました。よく見もしないで頭ごなしに「ダメだ。もっかい同じ所に置いてこい!」と母に叱られ、トボトボと泣きながら公園に戻った事を思い出します。雨のかからない所を探してウロウロ、牛乳だけ置いて「ゴメン、ゴメン!」と逃げるように走って帰りました。

 

※後日談ですが、その母がシャム柄の猫を公園で見つけて「良い猫がいた」と拾って来ました(高級そうに見えたんでしょう…笑)。その後、その「ねこ」と名付けられた猫が子供を産み、皆にもらわれた残りの一匹が「はま」として一緒に長年暮らす事になりました。私のハンドルネーム「はまねこ」はここから来ています^^。

 

その頃の自分がオーバーラップした事もありますが(笑)、もし飼えないとしても、よく話し合って納得させる必要がありました。そして次の日、とりあえずおばさまに会いに行ってみました。いくちゃんの話し振りだと、もう、すぐにでも返事をしなければ保健所に連絡する…って感じだったので私もドキドキしちゃって。

 

そしたら飼って欲しいあまりに娘が大分話を盛っていたみたいで…(笑)。とてもしっかりしたおばさまでした。私が心配していた、連れ帰っても生後すぐに人間の手で育てられるのか、母猫と離して大丈夫なのか、免疫力はちゃんと付くのか。命のリスクが大きすぎないかなーと。そこはちゃんとおばさまも理解されてて、餌をあげないという条件で(これは結構厳しく保健所の方に注意を受けたそうです。餌をあげたなら飼いなさい…と)子猫達が独り立ち(1〜2ヶ月くらい)するまでは、庭を提供するとの事でした。

 

それを聞いて、まず一安心。縁があれば(野良猫は結構ねぐらを変えるし、台風などで生き延びられるかどうかも見守るだけだと言われました)夏休み明けに会えるかどうか…という話になりました。

 

そしたら昨晩、おばさまからお電話が。台風でねぐらを変えた母猫から置いて行かれた子猫が一匹。獣医さんである甥っこさんに指導を受けて、休日でも診療してくれる動物病院を探し、身体に病気がないかと、ノミの駆除までしてくださって、赤ちゃん猫用のミルクとスポイト、ペットシーツも準備して、ご連絡下さいました。


台風の中、雨風にさらされながら、大声で鳴いて家族を呼んでいたようです。おばさま夫婦で夜半まで見守って、母猫が戻らないと判断して保護されたのでした。置いて行かれるあたりはドンくさいけど、生命力はとても強いぞ…と獣医さんから太鼓判を押されたそうです。

 

そういう訳で、ここまで来たら縁があったとしか言えないでしょう?…赤ちゃん猫が大きくなるまでの一ヶ月を掃除月間とし、断捨離しながら(笑)、動き回れるようになるまでに、マンションの中を整える予定です。4時間おきの授乳が必要ですが、ちょうど夏休みなので、ここは私だけがやってしまわずに、夜中の授乳も交代でやれたらいいな、と思います。

 

ちなみに、猫の名前付けあみだを勝ち抜いたのは、ダークホースのパパでした!あーでもない、こーでもない、と散々もめて、結局名前は「茶々丸(♂)」に決定しました。ここに来て家族が増えるとはね…これからもよろしくね。