はまねこ&チー MGぐるぐる日記

2歳目前に小児MGを発症した娘と4歳から吃音の息子、その家族の日々です

患者が考えるということ

今回チーが難病と言われる病気になって、全く知らない世界にいきなり飛び込む事になりました。でも、どんな病気でも初めはそうですよね。ご自分も旦那様も全然なかったのに、重度のアレルギーを持ってお子さんが産まれたり、アトピーなどのお子さんも然り…。

 
原因が分からなかったり、どんな先生にかかるかによって治療方法も様々だったり。チーも使っているステロイドでは先生によって全く考えが違うので、関わる先生を本当はじっくり選びたい所です。
 
でも、病気の発症って突然の事が多いし、まず診断名がおりるまで自分の子どもがどんな病気なのかが分かりませんよね。チーの小児MGでも「小児神経学科」というのが専門の科になるのですが、専門医がいるかどうか調べてからかかりなおす…なんて事は出来ないわけです。(たまたまチーのかかった西部医療センターには、小児神経専門医の先生がいらっしゃいましたが)
 
そんなこんなで「おかしいなぁ…」と思って、初めに飛び込んだ病院で主治医が決まってしまいます。でも病気はかなりマニアック…その先生(または病院)が小児MGの症例を持っているかどうかさえ分かりません。普通聞けないですよね、この病気経験あります?って。
 
一昔前なら、患者は先生の治療法に従うしかなかったのかもしれません。でも今はネットなどで情報も調べられますし、患者さんや家族が治療について考えたり勉強する環境が整いつつあります。出された薬は適量なのか、治療法について他の選択肢はないのか…。
 
その時代の流れに、どうも医学会(大げさ…笑?)が付いて来ていないような気がします。小児MGの患者さん親子で、LINEを使って治療方法などの情報交換をしていますが、患者側はとても一生懸命病気についての勉強をします。我が子の病気について、それはそれは、頭から湯気が出るほど考えるんです。
 
そこで刺激を得て、自分の子どもの治療方法について先生に質問すると、あまり喜ばれない(もっと露骨に嫌がられる…)パターンがあり、それがとても大きなストレスになっているのです。もちろん、皆さん喧嘩がしたい訳じゃありませんので、とても言葉を選んで、先生に気を使ってお話をしています。それなのに「その必要はありません!」とか紋切り型に返されると、落ち込んで帰宅する事になるわけです。
 
何がストレスかって、我が子の人生がかかっている治療法について知りたいから質問しているのに、うるさそうにされる事ですよねー(T_T)。確かに患者は医学に付いては素人かもしれませんが、我が子に関してはプロなんです。1日に50人の患者を診る忙しい先生でも、本人や家族にとってその患者は1/50ではなく、100%代わりの無い存在です。
 
それに、そういう素人が感じる素朴な疑問って、案外核心を突いてたりするものです。今までこれで来てるんだから、これが当たり前なんだ!って説明ではスッキリと納得出来ないですよね。
 
子供の頃に疑問を大人にぶつけて、1番腑に落ちない返事は「子供は黙って大人の言う事聞いてればいい」というものでしょう?大人が大人に対してそういう態度、良くないと思うなぁ…!親になって、「子供の質問をバカにしない」と言うのは、私の中で大切なルールです。
 
セカンドオピニオンひとつ取っても、ものすごく気を使って先生にお伺いをしたり(担当医師に持ってるデータを全て貰わないといけないのです)、結局担当医師と相性が合わなくても戻って来るのが前提ですしね。
 
自分の子供や家族が、全然コミュニケーション取れない、質問にもろくに答えてくれない担当医師と一緒に長い治療を戦って行く…と想像してみて下さい。考えただけでゲンナリしますよ。そうじゃなくても、病気の発症だけで日常生活がガラリと変わる出来事…問題は山積なんですから。
 
でも、まぁ先生にもきっと事情があるんでしょうね。物事がうまく行かない時、どちらかだけが悪い事はないと思うんです。先生側に患者の話に耳を貸す余裕やスキルが無いなら、病院全体でやり方を考えるべきなのかもしれません。だって、今は完全に担当医師は運任せですからねー!
 
有難いことに、チーの担当の先生達は、質問攻めの「ザ☆うるさい患者家族」である私に、1度も嫌な顔を見せたことはありません。東洋医学に関しても、投薬量をキチンと守る、という条件付きで、気持ち良く許可をいただけました。
 
担当医師と患者や家族、仲良しこよしである必要はないですが、一つの同じ目標「患者の精神の安定と身体の治癒」を持った、いっそビジネスパートナーとして、もう少し情報を分け合って理解出来たらいいのに…と願わずにいられません。