はまねこ&チー MGぐるぐる日記

2歳目前に小児MGを発症した娘と4歳から吃音の息子、その家族の日々です

あおぞら共和国でプラネタリウムを楽しんだこと

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プラネタリウムの後のワークショップで、自分だけのミニ星空を作りました😊。こちらは聡悟の自信作!

 

先日、台風21号の気配が日本列島を覆う中、山梨県にある「あおぞら共和国」でMG交流会をしてきました。MGっ子ちゃんはチーともう1名。以前も同じところで集まったことのある仲良しで同じ歳の女の子。大人のMGさんが3名…とそれぞれのご家族、ALDの患者会の方。

 

案の定の雨模様でしたが、久しぶりに会えたお友達もいたり、初めましての方と濃い話ができたりで、賑やかに楽しんできました。

 

「あおぞら共和国」というのは、病気やしょうがいをお持ちのお子さんやそのご家族が安心して宿泊できる施設をコンセプトにした素敵なログハウスです。みんなの憧れ、薪ストーブにキッチンもついていて、お風呂棟にはゆったりした大浴場があり、お布団も貸してもらえます。

 

www.nanbyonet.or.jp

 

まだ建国中で、将来は医療棟も建つ予定なんだとか…。とかくマイノリティーな子どもが生きにくいこの国で、自分と違う病気や障害を持った子ども同士が知り合えたなら、それは大きな出会いになるでしょう。

 

それに何より親同士話ができるのが、一番良いところかもしれません。難病やしょうがいって、身の回りに共有できる仲間ができにくいですからね。日常生活の知恵や治療についてなど、日頃の悩みをシェアできたら心強いと思います。

 

我が家は今回家族5名と妹母子で参加しました。思春期の中一長女にとって、色んな人がいる…と知る機会になるかな、と思って。少し醒めた目で部屋にでもいるかなーと思いきや、チビちゃんたちを従えてよく遊び、よく笑って楽しんでいて、一緒に行けて良かったです。

 

それに、私にとって不勉強で知らなかったALDという病気についてもお話を聞くことができて、実りの多い時間でした。

 

そして今回、スペシャル企画で「一般社団法人・星つむぎの村」さんに来ていただいて、室内プラネタリウムをやっていただきました✨。

 

 

星つむぎの村 – 星を介して人と人をつなぐ場

 

星つむぎの村さんは、長期入院患児がいる病棟などで「病院がプラネタリウム」というイベントを開催したり、星に関する様々なイベントを行なっている団体です。

 

本当だったら、オリオン座流星群がきていたので、芝生に寝転んで流星を見よう…と予定していたのですが、なんせ台風、空には分厚〜い雲です😢💦。…残念!でも室内のプラネタリウム、とっても素敵なプログラムでした。

 

初めは身近な星座から。星を探すのも楽しいですね😊。そして地球から離れて銀河系をもっともっと離れて…。私はもういい大人ですが、久しぶりにワクワクドキドキ…子どもに戻ったように、思わず「わぁーっ!」と声を出してしまいました(笑)。

 

お別れする時に「プラネタリウムがとても良くて、久しぶりにワクワクしました。ありがとうございました」とお礼を言った際、跡部さんがおっしゃっていた言葉が忘れられません。自分のために、またシェアするために…ここに私の覚えで記しておきます(細かいところが違っていたらごめんなさい…)。

 

「私たちが病室などでプラネタリウムをする時、その周りの方々…患者のお子さんだけでなく、ご家族、スタッフ、医療従事者、いろんな方に宇宙の広がりを感じてもらえるように心がけています。疲れた時にも空を見上げていると、ため息はつけないんですよ。ため息というのは俯いている時に出るものですからね😉。」

 

「東日本にも何度も伺いました。プログラムを通じて、空はいつでも繋がっていること…それをお伝えして、同じ星空を見上げている時私たちは一つだと。誰しも悲しみの当事者にはなれないけれども、できうるかぎり引き寄せて、それを想像して自分ごとにすることが大切だと考えています」

 

「お気楽に星なんか見上げている場合じゃないんだよ!」…とか、「命に関わるもっと大事なことがあるんだよ!」とか、余裕のない時にそんな気持ちになることもあるでしょう。

 

でも、そんな人々の気持ちに関係なく、空はいつも広がっています。夜になれば星がまたたき、月は満ち欠け、朝が来たら日が昇る。大きな存在に圧倒されて自分を小さく感じるのは、なんだか心もとないようですが、忙しい大人こそ空を見上げるのって必要なんだろうなぁ…と思いました。

 

時々、こうやって素敵なおじさまに出会うと本当に嬉しくなります。女性の素敵さもいいのですが、次世代やそのまた次の世代につなげたい…そういう活動をされている男性にこそ、子どもたちに出会って欲しいなぁと思います。好きなこと、感動すること、誰かの笑顔を思うこと…それを大切に生きている男性に会うのって、女性とはまた違った夢があるような気がして。

 

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△子どもたちはハロウィンの仮装をして楽しみました。

 

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△お兄ちゃんに遊んでもらって、いつもは人見知りのチーもこの笑顔です。



今回も跡部さんと一緒に男子大学生さんが来てくださったのですが、楽しい工作もあり、そのあとも思い切り遊んでもらって子どもたちは大喜び。感性が柔らかな頃に、ああいう大人の男性に色々学べるって幸せだし、やっぱり斜めに繋がるっていいなぁ…。

 

チーが病気になって、もうすぐ4年。2歳前にMGを発症した彼女が連れて来てくれた様々な「ご縁」は、当時でもういい大人だった私にとって、とても大きな意味があったように思います。病気になってよかった…なんて言っちゃうと、それはちょっと違うかなーと思うのですが(笑)、このブログもそれをきっかけに始めましたし、そこから私の人生は枝葉のようにババっと広がった気がして。

 

誰かの見えにくい痛みを考えることも、マイノリティな病気について勉強することも、周りの家族について想像することも。全部チーが病気になってから初めて開いた扉でした。

 

いろんな人の思いが詰まった山梨の素敵なログハウスで、病気の子どもたちのはしゃぐ声を聞きながら、スクリーンの星空を見上げている。チーの病気がなかったら知り合うことがなかったかもしれない人々との不思議なご縁につながれた素敵な夜でした。

 

お世話になったみなさん、本当にありがとうございました😊。