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はまねこ&チー MGぐるぐる日記

2歳目前に小児MGを発症した娘と4歳から吃音の息子、その家族の日々です

江戸の子育てから学ぶこと

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△今泣いたからすが…もう笑った!

 

以前に江戸の子育てに興味があって、色々と本を読みました。この記事で興味を持った方がいたら、図書館にもあるので読んでみて下さい。面白いですよー!

 

今回主に参考にしたのは以下の本です。

 

Amazon.co.jp: 江戸の子育て (文春新書): 中江 和恵: 本

 

Amazon.co.jp: 「江戸の子育て」読本―世界が驚いた!「読み・書き・そろばん」と「しつけ」: 小泉 吉永: 本

 

 資料として残っている分は日本全国に渡る訳ではないでしょうし、情報も少なかったと思うので、色んな子育てはあったでしょう。 でも、残っている資料からは、実に考え抜かれた面白い子育て法が取られています。海外から視察に来た教育者の方々も、江戸の子育てについては驚いていたそうです。

 

1番の特徴は、母親はただの「産み親」として、産んだ人、との位置づけだった事です。その他は「仮親」と呼ばれる以下の親達がいました。

 

①取り上げ親(へその緒を切った人)

②抱き親(産まれた直後に抱いた人)

③行き合い親(②が家の外に出て最初に会った人)

④乳親(乳児を持つ、おっぱいがよく出る親が乳を与えた)

⑤拾い親(形式的に捨て子をして、拾った人が育てた後実母に届ける)

⑥名付け親(名前をつける。自分の漢字を1文字与える事が多かった)

⑦守親(幼児になるまで子守りする)

⑧烏帽子親(元服という11歳から16歳に行われた男子の成人の儀式に立ち会う)

 

どの役割にも、役、とか当番とかじゃなく、わざわざ「親」という字を当てていますね。きっと集落でのお産は今では考えられない程、母子ともに命がけだったんだと思います。そこで、無事に産まれた命が、母体が健康でいられなくてもちゃんと維持出来るように考えられたシステムなんでしょうね。それに農家などでは女性が専業主婦なんてあり得ませんからねー、家事だけじゃなく仕事もいっぱいで育児に専念なんて価値観自体がなかったのかな。

 

或いはもっとゆるい感じだったのでしょうか^_^?あの「親ラインナップ」を見ると、それぞれの得意分野を大人達が発揮していたような微笑ましさがないですか?

 

①から③は、縁の深さを大切にしていた感じですね。③なんて凄くないですか?通りすがりで親になっちゃうんです(笑)。大人が姿勢をピッと正す良いきっかけになりそうですよね。

 

④は栄養事情かな。当然ミルクもないし、母親の母乳の出が悪かったら死活問題ですからね!いーよ、いーよ、私が乳親になってあげる。いつでも飲ませにおいで…なんて感じかしら^_^。

 

⑤なんてのも、すぐに返すわけじゃなかったみたいですよ。しばらく育てて情が移れば、もう他人ではありませんからね。⑥には他人に対するリスペクトを感じます。自分の親族以外から名前の一文字をもらったり…って、今ではあまり考えられないですね^_^。

 

⑧なんてのも面白い!子供と遊ぶのが上手な近所のお兄さんなんかが、何人もの親になってるパターンもあったのかしら。⑨も、昔は子供の死亡率が高くて元服を無事に迎えるのはすごく大きな意味があったそうで、そこに立ち会うのは感慨深かったんでしょうね。

 

それから、興味深いのは農政学者の大原幽学さんが提唱した「換え子制度」です。簡単に言えば、村の中での相互ホームステイです。8歳から11歳くらいのいわば思春期入り口の子供をよそに預けるのです。それも年単位で!マッチングにも工夫されていて、貧しい子供を豊かな家に、豊かな子供を貧しい家に…など、違った価値観を体験する事に重きを置いていたようです。

 

それも、ちゃんとみんなが戸惑わずに受け入れられるよう、20か条くらいの実際の注意事項を残しています。具体的にこちらに記述がありました。その内容はとても素敵で、今の悩める親達に効く言葉が沢山ですよ^_^。

 

江戸時代の子育て〜仮親と子育てネットワーク (4)幼児教育の三悪 - るいネット

 

ともあれ、産まれた家に赤ちゃんの運命を任せず、周りの大人が出せる力を総動員して元服まで見守った様々な工夫が見られます。小さな命がその両親だけのものではなく、集落全体に産まれた命として当たり前に繋いでいった物なのでしょう。

 

きっと酒乱の父親のDVや、若くして望まない妊娠をしてしまう女の子もいたと思います。それでも産み親は無事に赤ちゃんを産み落としたら、よっしゃ後は任せとけ…!っていうおせっかいなおじちゃんおばちゃんが守ってくれたのかもしれませんね。

 

もちろん、人間関係に面倒ごとも多かったと思いますし、良い側面だけではなかったでしょう。集落にどうしても馴染めない人間なんかは生き辛かったと思いますし、ボス的な人のキャラクターによってはワンマン振りも発揮されたかもしれません。

 

それらをさっ引いても、産まれた家の両親がかなり運命を左右してしまう、各家に全ての責任を負わせてしまう、そんな現在よりはマタニティブルーや産後クライシスは感じ難かったんじゃないかしら^_^。それに、もし虐待死なんて事が起こったらそれは集落にとっての文字通りの一大事で、命を守れなかった事について本気で悔やむ大人が多数いたでしょうし、産み親だけのせいにするような無責任な社会ではなかったでしょう。

 

だって、赤ちゃんにとってはママの愛が全て…とか、赤ちゃんは産まれる両親を選んで来るのよ…って聞こえはいいですが、赤ちゃん側からしてみたら、かなりヘビーな状況だってあるはずです。近所のおじさんやおばさんが、よっしゃ…仮親を探して来ちゃる!あのダメな父親には任せとけんぞー!なんて、世代の違う人達も活躍出来たら、孤独に命を落とす赤ちゃんや幼子は減るんじゃないかな。

 

今現在にいきなりその制度は無理があるけど、学ぶべき所は学んで、今の形にマッチした「産み親」の、また「尊重されるべき幼い命」の、フォローを考えていけたらいいなぁ…と思います。