はまねこ&チー MGぐるぐる日記

2歳目前に小児MGを発症した娘と4歳から吃音の息子、その家族の日々です

どーも、どもっちゃって 〜吃音ニイニの入学式〜

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 △ニイニ大好き…!

 

先日ニイニの入学式がありました。季節外れの寒さに震えながらの、花曇りの4月6日です^_^。いつも絶対的権力者である口の立つ姉とマニアックな病気を抱える妹に挟まれた6歳のニイニ(それだけでも同情の余地は大有り…笑)ですが、4歳後半位から吃音が出始めていました。

 

言い始めが出ない「………ぼ、ぼ、ぼくは…」や、一生懸命言い訳しようとする時に「だだだだだだだっっって!」など、連発性と難発性が混合したいわゆる「どもり」です。

 

私も気にはなりつつも、漠然と入学までは様子を見ていて、その間良くなったり悪くなったりを繰り返していました。そろそろどこかに診てもらわないといけないかなぁ…と思っていた所、今回、尊敬するお友達のAちゃんが彼女の友人である言語聴覚士さんとお話しする機会を作って下さいました(Aちゃん&子守りに参上してくれた、これまたAちゃん、ありがとうー^_^)。

 

私の中で、診てもらうまでに時間がかかった理由としては、

 

・相談した先の方と相性が悪かったら、良い影響にはならない気がする

・初めての場所が嫌いな息子が喜んでついて来るとは思えない

・どこに相談に行ったら本当に彼の為になるのかが分からない(吃音を治さなくてはならない物だと思わせたら圧迫感があるかも…) という所です。

 

そこで言語聴覚士さんに上のような内容をざっくばらんにお話させていただきました。息子が遊ぶ様子(喋る事も含めて)やコミュニケーションを見て、

 

・本人に(今の所…)話す事に対するコンプレックスがないように見える

※繊細なタイプで、笑われるかもしれない…と心配して口数が少なくなる子も多いようです。

 

・話せていた経験もあり、筋肉などの問題ではないように見える

 

これらの事から、本人が気にせずに生きて行けるなら、それはそれで個性と考えていいと思う、とアドバイスをもらいました。これから聡悟の様子を見ながら、本人と相談して「ことば教室」などの療育を受けるかどうかを決めて行こうと思います。

 

話の中で「吃音のリスクマネジメント(菊地良和/著・学苑社)」という本を勧められたので、早速図書館で借りて読んでみました。 これは元吃音のお医者さんが書いた本で(しかし研究者の殆どが元吃音の方です…笑)。吃音者の治療法を探すより、周りの聞き手が吃音者を受け入れるべきだ!と強く主張しています。そもそも吃音は、原因も治療法も確立されておらず、いわばチーの難病と同じような複雑怪奇なものなのです^^;。

 

周りの聞き手に理解してもらう為の具体的なアドバイスや、吃音者という事を受け止めてどうやってハッピーに生きていくかに重点を置いてあって、とても興味深かったです。

 

そっか、吃音者は自分の吃音自体が辛いんじゃなくて、自分の話を聞く時の周りの反応が辛いんだ…と、目の覚める思いでした。病気と一緒なんですよね。その病気自体が魂を曇らせるんじゃなくて、それが連れてくる、周りとの違いによる疲れやストレスが一番の大敵なんですよね。

 

チーの病気はそのまま受け入れたのに、聡悟には吃音が治って完成みたいに思ってた所があったかもしれない…と、柄にもなく(?笑)反省しました。やりたくなくてもそうなってしまう、身体に染み付いたクセみたいなものなんですよね。

 

吃音があるからって、からかわれるとは限らないし、コンプレックスになって無口になるとも限らない。彼の可能性が小さくなるような気がしていたのは本人じゃなくて親の方だったんですね。みんな違ってていいんだよ、なんて思っていたのにね^^;。

 

1番理想的なのは、本人が周りにカミングアウト出来る環境だそうです。「理解してもらった、認めてもらった」という経験が何よりも必要で、最近どもらないな…というのは、話す事自体をしなくなっている可能性もあるとの事でした。なるほど、親はどうしても聞いてて気になってしまうのですが、どもりつつもおしゃべりを楽しんでいるのは良い兆候なんですね^_^。

 

吃音者に言ってはいけないNGワード「もっとゆっくり、落ち着いて話したら?」とか、「慌てないでいいんだよ」も随分言ってしまっていた気がします>_<。ゴメンね、聡悟! 本人には慌ててるつもりも、早口のつもりも無いんですよね。つまるけど伝わってんだから待っててあげたら良かったんだ…。色々と反省然りですが、転んでもタダでは起きない、が私のモットー☆分かって良かった、と思う事にします^_^。何事も遅過ぎる事はないんですよね。

 

先日、寝る前に上の娘がかんしゃくを起こし(まぁいつもの事なんですが…笑)、パパに「そんな態度なら一緒に寝なくていい!ソファーで1人で寝ろ!」と怒られた時の事。ベッドで聡悟がどもりどもり、「マ、マママママ…ママー。い、い、いくちゃんが心配で、ね、ね、ね、ね、寝れない、ぼく」と囁きました。

 

あんなに八つ当たりされて酷い目にあってるのに…君は優しい男だねぇ!と抱きしめながら、吃音が気になって話の内容を聞いてくれない事に1番傷つく、という吃音者の方の話を思い出しました。そうなんです、言ってる内容を聞いてあげないといけないんだ!

 

この本の巻末には親切に、学校の先生に提出出来る吃音について分かりやすくまとめた資料が付いています。早速コピーして、手紙と一緒に明日提出してみようと思っています。顔を合わせて先生にも一言ご挨拶しておけば、色々気になる事も相談出来るかな、と。

 

聡悟との出会いが、もしかしたら先生の吃音者との関わりを変えるかもしれないし、そうなったらいいな、と思います^_^。