はまねこ&チー MGぐるぐる日記

2歳目前に小児MGを発症した娘と4歳から吃音の息子、その家族の日々です

どーもどもっちゃって12 〜知っててもらおうと思っただけ〜

f:id:hamaneko13:20160229173321j:plain

△アハハハハ…あほ健在です^^!

 

こちらは、最近このブログでのもう一つの柱になりつつある吃音のシリーズです。

 

吃音ニイニ カテゴリーの記事一覧 - はまねこ&チー MGぐるぐる日記

 

先日、帰宅してからのニイニと私の会話です。(青が息子、紫が私です)

 

 

ーー学校でさー、取られるのが嫌なんだ、おれ。

 
何を取られるの?
 
ーーて、て、手挙げてさ、やっと……あ、当たってさ、立つとさ、答えれんの。つ、つまって。で、センセに取られちゃうの、先に。
 
なるほどー!「答え」を取られちゃうんだね。
 
ーーそ、そ、そーなの。で、たまに……ほんとに忘れる時もあってさ、そん時はラッキーなんだけど…と、取られても。
 
ふむふむ。でも、答えたい時もあるんだね?
 
ーーうん。分かったけど、分からんみたいになるのが……や、やなの。
 
そりゃそうだよね。せっかく分かったのにね。
 
ーーで、センセが「なになにってこと?」とかって答え言っちゃって、オレが何も言わないでいると「黙るのはダメ」って言ってくるの。「そうか違うか、どっちか言いな」って。
 
そっか、黙るのはダメなのかー!
 
ーーダメなの。
 
ふーむ…
 
 
 
ここまでで話は一旦終わり、食事時にもう一度話しました。
 
 
 
さっきの話だけどさ、どうしてもらったら良いんだろう?
 
ーーセンセには……い、言わないで。連絡帳も……て、手紙もなし。それほどのことじゃな、ないの。
 
答えられるまで待ってて欲しかった?
 
ーーうー、ううん。そ、それはムリだと思う。だってみんなの時間のむ、む、むだになるから。むだになるのはおれ嫌だし。
 
なるほど。むだになっちゃうのは嫌なんだね。ふーむ。じゃあ…
 
ーーち、ちがうの。どうしたら良いかはいいの。い、嫌だなーってことがあったから、……し、知っててもらおうって思っただけだから。
 
なるほど…そういうことね。それなら話してくれてありがとう。何にも出来ないけど、教えてくれたのは嬉しいわ。そうやって詰まっちゃった時、周りから嫌なことはない?
 
ーーな、ない。それは……な、ないの。○○ちゃんも、こないだゴメンねしてからもう言わないし。お、オレがもっと練習するわ。
 
そっか、○○ちゃんはさすがにもう言わないよね(笑)!そうだ、今度ことば教室の先生に話してみたらどう?ママより気持ちが分かるかもしれないよ!
 
ーーあー!先生、小さい頃に本読みが……い、嫌で、わざと教科書忘れたって言ってた。オ、オレもそれ分かるし。
 
ほんとだね。先生は号令も困ったって言ってたけど、そうくんはどう?困ってない?
 
ーーオ、オレ、それはすげえ上手いの!
 
そうなんだ!それは良いね。
 
ーーきりっつ!きをつけー!これから国語の授業を始めます!れい!着席!……ほらね! 
 
す、すごいじゃん!!!うますぎてママ本気でびっくりしたんだけど!
 
ーーね。これはリズムがあるんだ、きっと。
 
 
 
この会話で、前に吃音教室の先生が、周りの理解はどうあれ、本人は自分が治るのが一番いいと思ってる…と仰ってたのを思い出しました。
 
先生を責めるつもりもなく(仕方ないことだと思ってるようです)、答えるまで長々と待てないであろうことも、本人はよく理解してるんですね。あくまで、自分が練習するわ…という着地点にすとんと落ちている辺り、吃音の症状は嫌で不快だけど、周りの無理解へのストレスではないんだ…と思いました。
 
張り切って手を挙げて、やっと当てられて、答えようと思っても言葉が出なくて…。ちょっとだけイラつくような変な空気の中、1人ぼっちでポツンと立ってる姿が目に浮かびます。そして多分、彼は気まずければ気まずいほど、どうにも出来なくてニヤニヤ笑ってしまってるはず…(笑)。それが先生のいらだちに繋がっているのでしょう(想像出来過ぎます…笑)。
 
親としてはそれは切ない光景だけれど、彼なりの越え方を見つけなければならない訳で、話してくれる場所にまだいられた事に少しホッとしました。思春期になって、いちいち私に報告するのが恥ずかしい頃、安心できる友達に恵まれてたらいいなぁ、と思います。それは彼の人間力?魅力と言い換えてもいいのかな?吃音の有無に関わらず、そういう力が必要になるでしょう。吃音という症状に支配されずにのびのび行ってくれたら…と願うばかりです。
 
当事者じゃないもどかしさも、私が自分なりの越え方を見つけて行くしかないですもんね^_^。切なくてもどかしい日々が、彼の良さを損なわないよう、母親としての私の何かを曇らせないよう、前を向いて行こうと思います。