思春期とニュースを観る 〜どう感じるかはうちらに任せて欲しい!と言われたこと〜
△すっかり秋空…美しいです!
ものすごく久しぶりの投稿になってしまいました。
みなさん、今年の夏は暑かったり寒かったり…次々に来る台風に心休まらず、忙しい季節でしたね。お元気でしたでしょうか。
おかげさまで、チーは12.5mgに減らしてもらって、そのままキープしています。もう少し減ってくると体も楽になると思うのですが、ここは焦らず焦らず…。
さて、今日はこのブログでは珍しい長女のお話。
ただいま中学3年生、受験生まっただ中^^;。進路だ、テストだ、最後の部活だ〜と、何かと慌しい時期になっています。自分の頃とオーバーラップしたり、しょっぱい経験を思い出したり、思春期と暮らすことで、子育ての新しい面白さを日々感じています。
そんな中。ニュースを一緒に観ていて、興味深いやり取りがありました。それは「あいちトリエンナーレ」の展示中止・再開・交付金取りやめか?の一連のドタバタについて。
初め、長女の学校でも「あいちトリエンナーレ」に鑑賞に行き、感想文を書く…という夏の課題が出ていたのです。
(それそのものについては、触ると危険な話題なので^^;ここは割愛します)
それが、ある日理由はハッキリ分からないまま「あの課題はなし!」と言われ、「行ってはいけない」となり、「もう行ってしまった人はいないよな?」と「先生たち、まじで探してた…」と(笑)。
先生方も何かを忖度していたのかもしれませんし、教育の場においてああいう問題?の起こった展示を見せてはならない、と御達しがあったのかもしれません。
ただ、いろんな考えの人がいることや、戦争というのは埋まらない溝を生んでしまうこと、誰かの正義が誰かを傷つけているかもしれないこと、あえて表現することの意味やそれに強固に反対する人の心理、そういうことを健全にディスカッションする場に出来なかったのをママは残念に思う、と話しました。
長女はしばらく考えたのち、「あのさ、それ観てどう感じるかはうちらに任せて欲しいんだけど!別に課題だから、行きたくて行こうと思ってた訳じゃないけどさ、行けって言ったり急に行くなって言ったり…勝手に決めて何なの?って感じ。そこがムカつく」と言いました。
その言葉を聞いて「そうだよね!そっか、ママもそこにモヤモヤしてたんだ!」。
私が一連のゴタゴタに感じていた違和感にヒントをもらったような気がしました。
歴史はどこから光を当てるかで、正義も悪も変わるでしょう。自分の思っていることや信じていることを声高に叫んで、考えの違う相手を打ち負かすようなやり方を子どもに見せるべきじゃないよなぁ、と。
思春期の無責任でトンがった正義感や、大人や社会に対しての怒りって、確かに世間知らずだから思えたことだけれど、それこそが若さの特権でしょう?
自分だって歳を重ねたことで、大人にもいろんな思いがあったんだ…と知ったり、うわぁ何も知らずに恥ずかしかったなぁ!と赤面したり、そうやってちょっとずつ許せることが増えてきたものです。
SNSやネットニュースで、自分が知りたい情報だけをつまみ食いできるこの頃です。そんな時代に生きる思春期の子どもたちにとって、生身で体験する感動や熱量、逆の感情の違和感やモヤっとする気持ち…それだって大切なはずです。
周りの大人が出来ることって、思春期の生意気な子どもの周りに勝手に円を書いて、この中で考えとけ、どうせ世間のことなんて何にも知らないんだからさ!ってすることじゃなくて、どうして違和感を持ったのかな?何が引っかかるんだろう?どうしたら良かった?…と一緒に考えることだと思います。
家庭内でお互いに自分のスマホで好きなニュースを追うんじゃなくて、一緒にニュースを観て感じたことを話すのって案外大切な時間です。くれぐれも大人が教える場所じゃないですよ、あくまで聞き役でお願いします^_^。
そしてもう一つ。考えの違う相手(それが犯罪を犯した方でも)を馬鹿にしないように!言葉にすると簡単ですが…案外大人って誰かの悪口言ってますよねー。子ども、そういうのすごくよく見ていますよ(笑)!
先生や誰かのお家のこと、テレビに映った芸能人のこと、嫌いな人・合わない人がいるのは当たり前ですが、言葉は言霊…使用には注意が必要です!
裏表ない人、本音を言う人…ってまるで正直者みたいで聞こえはいいかもしれないけど、「思ったことすぐに口にしちゃうんだよねー!」とかって悪口ばっかり言っている人って、単に想像力が足りないだけなんじゃ?と思いますよー(笑)。
とかく、思春期と関わる時には嫌でも背筋が伸びちゃう…と言う話でした。