はまねこ&チー MGぐるぐる日記

2歳目前に小児MGを発症した娘と4歳から吃音の息子、その家族の日々です

それぞれの正義があること 〜ご近所おじさんからのクレームについて〜

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△雨雲の狭間、夕景のひととき

 

またまた久しぶりの更新になってしまいました^^;。長雨が続いて、気持ちが落ち着きませんね>_<。全国的にもたくさんの被害が出ていて胸が痛みます。これ以上悲しむ人が増えませんように。

さて。こちらはコロナの自粛期間が明けた頃のお話。

6年生の息子がマンション内で「遊ぶな!」と怒鳴られたと帰ってきました。我が家は巨大なマンションで、子どもの数も結構います。 もちろんコロナの影響で遊んでいる子どもの数はぐっと減りましたが、緊急事態宣言が解除されたこともあり、うちの息子も含めてマンションの中庭に降りてきて遊ぶ子が出てきました。

それぞれソーシャルディスタンスは子どもなりに考えて、カードゲームは外の風が当たるところで、顔を近づけないでやる、くっつき過ぎない…など、工夫はしているようです。

私としては、これからの子どもの育ちを考えた時、自分たちがどうやってコロナと共生して行くか…。「コロナに子どもらしい学びや遊びを犠牲にされた!」…と卑屈にならず、伸び伸び生きる工夫をして行って欲しいところ。

うちのマンションの中庭は結構広くて、初めのコンセプトは「様々な年齢の人々が子育てしながら自由に遊べる空間」のようなイメージでした。しかし建ってからすでに19年目、子どもが巣立ったりして、静かな高齢者の世帯も増えてきたのでしょうね。時々、このようなクレームの話が出ています。

まぁ、そのような色々がありまして。子どもと話し合いました。

息子「俺たち、近くの公園にも子どもが多くて居場所ないし、マンションでも遊ぶな…って言われたらどこに行けばいいの?家でゲームばっかりするな、って大人達は言うのにさ」

私「ふむ。どんな言い方で怒られたの?」

息子「お前らのこと、400世帯以上がみんな迷惑してるんだ!ここで遊ぶな!だって」

私「おぉ、そりゃ大きく出たね…(笑)」

息子「じゃあ何するところなの?って聞いたらさ。「…休憩」だって。俺、休憩してる人見たことないんだけど。最近では俺たちのこと怒るために、すげぇ待ち伏せしてる」

私「待ち伏せ…笑?そっか。こないだ2軒隣のおばちゃんに会った時「うちの子どもがずっと家にいるから、そちらまでうるさくないですか?」って聞いたら「いやー、最近子どもの声が聞こえなくて、静かすぎて心配してたの」って言ってたよ。やっぱり音の感じ方は人それぞれなんだねー」

長女「待って。400世帯ってのはおじさん盛り過ぎだろ(笑)…。おばちゃんみたいな意見もあるし。でも、これはどっちかだけが正しいって話じゃないんだ」

私「ほぅ」

長女「だから、あんた達は、うるさく感じてる人もいる…ってことを理解して、そこは工夫して遊びな。奇声あげたり、大声で騒いだり、そういうのはなるべく気を付ける。ほんとはおじさんの方も、子どもが黙って静かにしていられないことを理解するべきなんだけど、大人は変わんの難しいからさ」

私「なるほどねー」

息子「でも、みんなが怒ってるって言ってくるんだけど」

長女「おじさんにとっては、自分の世界が「みんな」なんだよ」

私(お、これは名言出た…笑)

長女「あっちからしたら「うるさい子どもを黙らせる」のが正義で、あんた達からしたら「自分のマンションでくらい遊んだっていいじゃん」ってのが正義なの。それは永遠に混じり合わんし、どっちかだけが正しいって話じゃないんだ。あんた達は、コロナに気をつけて、音が気になる人もいるって理解しながら遊ぶなら、全然いいと思うよ私は」

私「うん。テレレーン♪…うるさいおじさんのスキルを手に入れた!…って、自分のレベルが上がったと思えばいいんじゃない?」

息子「俺、レベル上がったの…笑?」

私「いろんな人がいるって知るのは、レベルが上がったってことだよ!」

長女「おー、良かったじゃん!」

ここまで話していて、子ども達も大きくなったなーと思いながら、ふと自分の子どもの頃のことを思い出しました。

「子どもの声がうるさい!」…と、通学路でバケツに生ゴミと水を入れて待ってるおじさんいたなぁ、と。「やべぇ、今日◯◯のじいさんバケツ持ってる!」と通学路で噂が流れ、子ども達は走っておじさんの家の前を通っていました。それもワーワー騒いで走るので、その声でまた激怒して(笑)。

「おりゃーっ!!」と叫びながら、子どもの足元に向かってバケツの中身をぶちまけるのです。…よく考えたらすごいですよねー(今なら間違いなく通報ものですね…)

でも、そのおじさんに何かを損なわれた…という記憶はなく、ただの「いつも怒ってるヤバいじいさん」として、子ども達の中で認識されていました。それどころか、どれだけ素早くおじさんの水を避けたかの武勇伝まで出る始末…(笑)。大人とは見える世界が違っていることが当たり前で、少なくとも私は、大人に理解されることを期待していませんでした。

もし私が帰って「◯◯のじいさんに水かけられた!」と母に言っても「バカだね!そんなもんパーッと走って逃げなかんわ。早よ着替えや」…で終わった話でしょう(笑)。

良くも悪くも、細かいことを気にしたり、その子それぞれの育ち方がある…なんて思わないで、子どもは圧倒的にただの子ども扱いでしたよね^^;。今は親子の密着度が強いのもあって、どこかで自分の子どもが傷つけられた話を聞くと、過剰に反応しすぎちゃうのかもしれません。

でも、社会にはいろんな人がいて、子どもに対して友好的な人もいれば、むしろ憎しみを持って突っ込みどころを探している大人がいるのも確かです。もちろんそれは大人側の問題とも言えますが、その人にはその人なりの背景があるのでしょうし、全員ひっくるめて同じ社会に生きてる訳で…。それを思春期の長女はもう肌で感じているのですね。

もしこじれるようなら大人の出番かもしれないですが、どうしてもクレームの声は大きく聞こえてしまうもの。ただ、近所にいる人全員が友好的じゃなくても、社会は怖い場所じゃない…と知っておいてくれたら、と思います。